こんにちは。一人二役のピアノレッスン、ベルサイユ姉妹です🌹🌹
今日は久しぶりにレッスン記をお届けします(^_^)/
MA(先生)「ようやく暑さも収まって、私たちも息を吹き返してきました。そろそろピアノ日和ですわね」
NU(生徒)「暑さに負けた不本意な夏休みを取り戻したいものです」
MA「とても結構な熱意です。でも、肩ひじ張らずに行きましょうね」
NU「あっ、そうでしたね。煮詰まって弾く気が失せたりしないように…笑」
MA「さて、今日は、バッハのシンフォニア3番、リスト『愛の夢』第3番を中心にやりましょう」
NU「カール様(チェルニー40-35)は…?」
MA「私が説明すること、もうほとんどないですもの。40-35は、出来ない部分を取り出して、ひたすら繰り返し練習をしておいてくださいな」
■バッハ『シンフォニア』第3番
MA「最初はバッハをやりましょう。通して弾いてみて」
♪♪
NU「萌え~な感じで、ノリノリで、とても楽しいのですが、どうしても確実に弾けるようになりません。ミスは減らないですし、迷子にもなりますし…」
MA「そうは言っても、5年前とは比べ物にならないぐらい進歩しています。まず、そこには自信を持ってください。ミスや迷子は、ほら、暑さに負けて夏休みに追い込まれたので、練習不足なんですよ」
NU「天災ならば諦めもつきます(笑)」
MA「迷子は、指が迷うことをさしてそう言ったのでしょうけど、声部が迷子になっている箇所が残っていますね。各声部のフレーズをよく見なおして、ブレスすべきところは、少し大げさ目にブレスするように心がけてください。例えば、次の部分」
MA「付点が印象的なモチーフが、ソプラノ⇒バス⇒ソプラノの順に出て来るでしょう?それぞれ、よく響くように、よく歌うように弾きましょう。まず、このモチーフだけ取り出して弾いてみて。ソプラノとバスの2声で通して。アルトは省く」
♪♪
NU「少しずつ耳が覚えて来たかもしれません」
MA「その調子で3回ぐらい弾いて、次は、3声全部合わせましょう」
♪♪
NU「耳が育ちました❣❣ 3回出て来るこのモチーフが全て弾きながら聞こえました(*´▽`*)」
MA「まあ、素晴らしい。次は指にしっかり動きを覚えてもらえばいいですわね。他には、16分音符で駆け回る音形が長く続いているようなところ。譜例は省略しますけれど…。漫然とつなげてしまわないで、区切れるところはしっかり区切ってくださいね。ブレスを入れることが大事です」
NU「つい勢いで行っちゃいますけど、ちゃんと息をするように気を付けます('◇')ゞ」
MA「そして、終結部ですね」
MA「ここでは、主題の再現を意識しましょう。何と言えばいいのかしら、冒頭より少し堂々とした感じで、でも、家に帰って来るような。主題の直前でブレスして、若干テンポも落としていいんじゃないかしら」
NU「出だしはプチトリアノンでくつろいでいるアントワネットさん、終結部は、堂々とベルサイユ宮殿に戻ってきたアントワネットさんをイメージして弾いてみます🌹🌹」
MA「なんと!!笑 とても良い案ですわね。通して弾いてみましょう」
♪♪
MA「いや、ちょっと待って。終結部、堂々とし過ぎです」
NU「アントワネットさんではなく、母上様(←マリア・テレジア)みたいになっちゃったも(;^_^A」
MA「コメントは差し控えます(笑)。シンフォニア3番は8月で終わらせることが目標でしたが、練習のペースが遅れてしまったので9月いっぱいを目標に設定し直しますね。指は以前よりパラパラ動くようになって、もっさりした感じがかなり減ったので、バッハらしさが増して、とても良い傾向です」
■リスト『愛の夢』第3番
NU「次は『愛の夢』第3番。盛り上げる中間部を本格的に譜読みしようと思いながら、でも、今ひとつ曲に入り込めずにいます。これは暑さのせいにできない気がします」
MA「そうね~。よく、心を込めるとか思いを込めると言いますよね。でも、私は最近、それは逆のような気がしています」
NU「といいますと?」
MA「曲に心や思いを引き出されるというか、自然と心や思いが乗るというか、そういう風に考えた方がいいのではないかと。そのためには、まずは無心になるのが一番ですわ。そして、曲の姿かたちが見えてくるまで無心で練習をするのです」
MA「譜例は、中間部の入り口ですけれど、上声の歌とバスのゆったりとした流れに内声の細かい動きが加わって、冒頭より華やかになっていますよね。この豊かな響きと大きな流れをしっかりと感じ取って、でも内声は音を外さず、かつ、うるさくならず。表情の指示は?」
NU「ピウ・アニマート・コン・パッショーネ。さらに活発に、情熱をもって、ですわね」
MA「楽譜に書いてあることを全て音にしようと試みる。そして、オーケストラの響きを意識しましょう。やることは片手練習、部分練習が中心なのですが、そうこうしているうちに、曲の世界に入り込めると思います。」
NU「なるほど~~」
MA「37小節にsempre stringendo(さらに激して)の指示があって、38小節から58小節が、この曲のクライマックスです。見た目よりは弾きやすいんじゃないかしら」
♪♪
NU「思ったよりは、ですね」
MA「右手のオクターブを叩かないようにしてくださいね。あくまでも、非常に力強いメロディラインですから」
NU「オーケストラを意識しないといけませんね」
MA「その通りですわ。譜例の最後の2小節は、左手が弾きづらそうに見えるので、部分練習を入念にお願いしますね」
NU「は~い。あとは、2か所のカデンツァを指も頭も忘れかけているので、おさらいしておきます('◇')ゞ」
■ショパン エチュードOp.25-9(蝶々のエチュード)
MA「それから、ショパンの『蝶々のエチュード』の話を少々」
NU「まさかプチトリアノンのお庭に逃がすなんて…??」
MA「待って、落ち着いて。そうじゃなくて、モンシロチョウのイメージかアゲハチョウのイメージか?って、前回の記事で悩んでいたでしょう?」
NU「ああ、その話ですね!」
MA「響きの厚さや音の高低に応じて、色々な種類の蝶が飛び交っていると考えてみてはどうでしょう?ここはモンシロチョウ、ここはアゲハ、ここは、名前よく分からないけど中ぐらいの大きさで綺麗な蝶、という感じです」
NU「あっ、確かに全体を1種類にまとめる必要はありませんでしたね。スッキリしました🦋🦋」
MA「『蝶々のエチュード』は、左手のタッチがおかしくなっているので気を付けてくださいな。お砂糖をつまんで振りかけるような感覚ですからね」
NU「は~い」
MA「それでは、シンフォニアを最優先に、残りの3曲(カール、リスト、ショパン)は平等に。ベートーヴェンのソナタ22番(変な曲)は再びお蔵入りさせましょう(笑)」
今回のレッスン記は以上です~~
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