FC2ブログ

『空想書店』に仲道郁代さん登場

『空想書店』というのは、読売新聞の読書コーナーの企画で、著名人が「店主」となって、1冊の本をピックアップして徹底紹介するコーナーです。決して、私が本を出す妄想をするコーナーではありません(笑) いや、そういうコーナーもいつかは作ってはみたいですが…(^^;;

で、10月14日の「店主」が仲道郁代さんでした!
「聴く」ことの力 臨床哲学試論』(鷲田清一著、ちくま学芸文庫)という本を紹介してくださっています。「ただ受けとめる、「聴く」ということが、他者の自己理解をひらく。人と人とのつながり方や存在を尊重することを、臨床の現場から深く考えさせてくれる」本だそうです。正直、どんな内容なのか見当がつかないのですが…Σ( ̄ロ ̄lll)!!

以下、なかみっちゃんが書いた文をそのまんまご紹介します。

 哲学者カントは書いた。「私の上なる星空と、私の内なる道徳律」。カントを学んだベートーヴェンは晩年に書いた。「われらの内なる道徳律と、われらの上なる星空」。
 「私」と「私達」。「私」は、あなた達の中でワタシと認識される。あなたがいて初めて私はワタシそのものを認識する。そしてあなたも、他者の中で一人のワタシとなる。
 鷲田清一さんの『「聴く」ことの力』で語られる臨床哲学とは、ワタシとあなたの関係の中で見出される生きた哲学である。他者の前に身を置くことによって自分自身もまた変えられるような経験の場。「聴く」という、受け入れる行為がもたらす可能性の哲学。
 そこでは聴くことによって心が響き合う。ここに、私は”祈り”とも言えるような感覚を持つ。ちっぽけな私は、多くのあなた方、すなわち多くのワタシ達の中で生かされている。そして、あなたの内なる声、私の内なる声を聴くことによって、私は私として生きている。生きているという感覚を持つことができる。
 ショパンが祖国ポーランドを去る最後の演奏会。2度と戻ることのなかった故郷。そこで奏でられた協奏曲を、彼のお母さんはどのような思いで聴いただろう。友人たちは?ショパン自身はどんな思いで奏でたのか。そして200年という時を経て、今、私はどんな想いをのせて演奏するのか。それを聴いてくださるそれぞれのあなたは、何を聴くのか。
 言葉で語られるものはそこには何もない。在るのは、鷲田さんの言葉を借りれば、「わたし、あなた、かれといった人称の境界をいわば溶かせるようなかたちで、複数の<いのち>の核が共振する現象とでもいうべきもの」であろう。
 いのち…。言葉にできないほど不確かで、曖昧で、重く、素晴らしいもの。その核が、共振するという現象。
 それはかけがえのない時間だ。そんな瞬間を持つことができたら、人はどれだけ柔らかく強く在ることができるだろうか。
 私は、私の上なる星空を見上げながら、願わくば、上なる星空に包まれながら、私の内なる声を聴き、音に託す。音楽が奏でられ、それを聴くとき、音楽が私たちの魂を共振させてくれることを私は信じる。
 私の空想書店は、そんな経験があるということを感じられる場所となりたい。
(読売新聞10月14日付けより)


 
傾聴することの大事さ、ひたすら耳を傾けることによって「共振」が得られる。なかみっちゃんは音楽を傾聴と共振の媒体として演奏をしているのですね。たぶん、それが演奏哲学なのだと思います。難解な文章でしたが、なかみっちゃんがどんなことを考えながら演奏しているのか、垣間見ることができて良かったです!!人の心に深い関心をお持ちなので素敵な演奏ができるのだと思います。

あと、今の時代、傾聴ではなくて主張することばかりがもてはやされている気がします。出来るだけ多くのことを言った方が勝ち!的な…。そういう今こそ、傾聴の大事さを説いたこの本は重要なんじゃないかなぁと空想しながら、「読んでみたい本リスト」に追加してみます。なかみっちゃんがせっかく推薦してくださってることだし。って、結局そこに行き着く…(笑)

今回の『空想書店』で、なかみっちゃんは、他にも下記の4冊の本を挙げています。
一言紹介が、何とも詩的で美しく素敵です(*´▽`*)
『音楽を愛する友へ』、特に読んでみたいなぁ。どんな文章に感化されたのか、とても知りたいです!!

・『新編 銀河鉄道の夜』(宮沢賢治、新潮文庫)…言葉から天上の音楽が聴こえる。宇宙を美しい響きで震わせることの意味、切なさと美を考えさせる。

・『預言者』(カリージ・ルブラン著、船井幸雄訳、成甲書房)…言葉になった智慧は、言葉にならない智慧の影。心の中でもう知っていることなのだ。

・『八木重吉詩画集』(八木重吉詩、井上ゆかり絵、童話屋)…心の底に透明なしずくが染み込む。哀しいと美しいは同義。感覚の粒子をさらに砕いていくと見えてくる世界。

・『音楽を愛する友へ』(エトヴィン・フィッシャー著、佐野利勝訳、新潮文庫)…後半のB・ワルターの「音楽の道徳的ちからについて」。私はその文章に感化されて生きてきた。




にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト



tag : 仲道郁代,鷲田清一,「聴く」ことの力,

コメント

Secret

カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
タグから記事へGO!
キーワードから関連記事に飛べます♪♪

バッハ チェルニー40番 シンフォニア シューマン モーツァルト ショパン 仲道郁代 チェルニー リスト ベートーヴェン K.311 献呈 メンデルスゾーン 幻想即興曲 ハイドン レンタル練習室 春の歌 近藤由貴 青柳いづみこ BWV862 Hob.XVI:34 幻想曲 平均律第1巻 調律 ハノン ブラームス ららら♪クラシック ドビュッシー ロマンスOp.28-2 チェルニー30番 ベトソナ10番 グリーグ K.331 BWV858 無謀曲 フランス組曲 楽譜 ベトソナ ベルサイユのばら 湯山昭 アラフィフ肩 シューベルト お菓子の世界 エチュード 四十肩 五十肩 選曲会議 こんまりメソッド クラビノーバ 調性 さくらももこ 指先から感じるドビュッシー 抒情小曲集 バラード 自分の演奏好き? 練習曲 ベトソナ22番 バラード2番 インヴェンション メトロノーム マリー・アントワネット 和声法 グランドピアノ ワルツ パルティータ ピアニストは指先で考える ウィンナ・ワルツ D960 イリーナ・メジューエワ 土田京子 K.334 部分練習 交響曲 ブルグミュラー 展覧会の絵 スケール アルマンド リサイタル ソナチネ クレメンティ こんまり 選曲 理想の先生 植山けい D959 鷲田清一 令和 指マッサージ モシュコフスキー 北九州 中村紘子 スマホ老眼 ピアノ椅子 K.574 トルコ行進曲 左手のための24の練習曲 ドゥシェック 響ホール 電子ピアノ 旅する作曲家たち 変奏曲 ムソルグスキー ヨハン・シュトラウス 「亡命」の音楽文化誌 リズム変奏 バイエル ヴァイオリンソナタ 好きな調 久元祐子 妄想 曲名の略称 op.118-2 céleste ヴァイオリン op.117-1 op.118-5 ト長調 op.119-2 夜の女王のアリア ピアノ記念日 ピアニストは面白い 山枡信明 D915 間奏曲 吉松隆の調性で読み解くクラシック プチトリアノン 変イ長調 小ジーグ クーラウ マズルカOp.7-1 マズルカ Hob.XVI:50 オスマン帝国 感情をこめて弾く 20の小練習曲 スマホ ポロネーズ グランド・ソナタOp.37 ランラン ルービンシュタイン キーシン バックハウス メソッド・タリアフェロ チャイコフスキー カデンツ パスカル・ドゥヴァイヨン 書き込み 半音階的幻想曲とフーガ 左ペダル アルペジオ 行進曲 マーチ ウナコルダ ポルカ 全音ピアノピース ラデツキー行進曲 ヨハン・シュトラウス1世 苦手な曲種 教則本 ピアノ騒音問題 演奏と喋り方 子供の情景 ツィメルマン 楽譜の視覚効果 似合う曲 タグ 交響的練習曲 魔笛 楽典 おんぶにだっこ 合奏譜 ヴィルヘルム・ケンプ 伝説 m.g. つるかめ算 和声法がぐんぐん身につく本 和声法がさくさく理解できる本 宮川彬良 伊藤恵 五線紙ノート 声部書き分け マリア・ジョアン・ピリス 田園ソナタ m.s. m.d チェルニー50番 クラ―マー=ビューロー ダイエット 小プレリュードと小フーガ ノクターン K.457 トンプソン 幻想曲あるいはカプリス ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 電子メトロノーム 英雄の生涯 リヒャルト・シュトラウス ピアノ愛好者16の質問 バトン トロイメライ クララ・シューマン K.623a クリスマス イギリス国歌 オーストリア国歌 リスト編曲版 全調スケール サンタクロース コピー譜 ベトソナ16番 ベトソナ18番 チェルニー24番 練習崩壊 クリアファイル ベトソナ28番 整体師 平均律 クラシックキャットトートバッグ 近藤麻理恵 愛の挨拶 エルガー 上原彩子 川嶋ひろ子 お片付け祭り ブルグミュラー18の練習曲 無言歌 半音階地獄 田部京子 折々のことば 好きな作曲家ランキング 島村楽器 フォーレ 田島令子 K.533+494 永遠のショパン 庄司紗矢香 N響 哀しみ 岩城宏之 プレイエル 電子書籍 グラナドス フランス王妃の受難 アルベニス ゆっくり弾き 三瀬高原音楽祭 「聴く」ことの力 丑三つ時 譜読み力 マリア・テレジア ハプスブルク家 ベレゾフスキー 高橋多佳子 リシエツキ ピヒト=アクセンフェルト ハプスブルク帝国 ソナタ ら抜き言葉 ポーランド 似合いそうな曲 ワルトシュタイン 気象病 カテゴリー 復習 短音階 演奏会用練習曲 手ペシ K.543 K.537 K.412 K.576 恋するクラシック リズム練習 シュタイヤー舞曲 音楽と文学の対位法 スティリアの女 貴婦人の乗馬 スタッカート練習 ブログ タッチ 音色 イタリア協奏曲 ブランデンブルク協奏曲 クロスリズム 減7の和音 導音 まるむし帳 諸井三郎 アップライト D946 脱力 駅ピアノ ラ・カンパネラ スマホ認知症 チェンバロ 

プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンター
にほんブログ村参加中
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
クリックよろしくお願いします<(_ _)>

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR