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セルフレッスン第26回:シンフォニア13番の装飾音、どうしましょう?

私が私にピアノを習う、一人二役の公開レッスン。
26回目の今回は、新たなレッスン課題、バッハシンフォニア』第13番の装飾音を中心に取り上げます。
自筆譜に載っている装飾音もあれば、別の楽譜で追記されている装飾音もあります。これらをどのように取捨選択して、「理想の13番」にしていこうかな?というテーマです。

シンフォニア13番
シンフォニア13番

「普段使っている市田版の楽譜を見ますと、ゲルバーとフリーデマンの筆写版の装飾音が追記されていて、『装飾がバロック音楽の不可欠の要素であることを念頭に、この曲あたりで奮発されてはいかがでしょう』なんて書いてあります。そう挑発的に言われてしまうと、やはり…(笑)」

先生「まずは装飾音を入れないで練習するのが定石なので、後で考えてもいいのでは?それでは納得できないって顔してますね(笑) 市田先生の言うことは原則論としてはその通りだと思います。ただ、私たちが弾いてるのはチェンバロとかクラヴィコードではなくて、あくまで現代ピアノです。どんな風に表現したいかによって変わってきます」

「しっとり、落ち着いた感じに歌わせたいです。『装飾音はカンタービレ奏法と不可分』とか書いてありますので、装飾音はできるだけ弾いた方がいいのかなぁと思ったり…」

先生「それでしたら、装飾音は控えめがいいでしょう。現代ピアノは、チェンバロやクラヴィコードよりカンタービレに強いですから。どんなふうに入れていくかの出発点は『装飾音は綺麗になるから装飾音』です。弾く人の能力でも、現代ピアノに合ってないというのでも、どんな理由であれ、綺麗にならないとか、思った通りの表情にならない場合は、入れない方がいいです。それから、機能的にというか慣習的にというか、入れるのが自然な箇所もあります。それでは、自筆譜に載っている装飾音の採否から検討していきましょか」

シンフォニア13番 13-18小節
シンフォニア13番 13-18小節

先生「この15小節の中声のトリルはどうしたらいいと思いますか?」

「ここは、イ短調のカデンツですよね。カデンツに直前にトリルが入るのは定石っぽい感じがするのですが…」

先生「そうそう、その通りです。私がさっき機能的とか慣習的と言ったのは、そういうことが言いたかったのです。ここは自筆譜の通り、トリルを活かしましょう」

「27小節目の上声のトリルは、自筆にもあるみたいですが…」(図は省略)

先生「あまり乗り気じゃなさそうね(笑) そこは省略していいんじゃないかしら。これ以降、同じ音形では入れるとなると煩雑でもありますし…」

シンフォニア13番 31-36小節
シンフォニア13番 31-36小節

「35小節の上声部のトリルは、何となく流れ的に残したいです」

先生「なんだか曖昧な根拠ですね(笑) でも、フィーリングは間違ってないと思います。一つにはこの部分の上声は33小節から36小節1拍目にかけて主題をヘ長調で歌ってますよね。35小節にトリルを入れると一区切りする感じが強まります。ただ、それを言うと、冒頭第3小節のトリルなんかも入れた方がいいということになります。でも、35小節は、やはり別格。というのは、36小節から新しく32分音符を含んだリズミカルな動きの多いモチーフがでてくるでしょ?35小節にトリルを入れることで、その予兆のような意味を持たせられます。そよ風がさざ波を起こすように」

シンフォニア13番 7-12小節
↑シンフォニア13番 7-12小節

先生「次は、ゲルバーとフリーデマンの筆写版で追記されている装飾音のうち、採用した方が良さそうなのを探していきましょう。まず7小節。上声と中声にトリルがついてますね」

「この部分は、ホ短調のカデンツァなので付けるべきと思います!」

先生「上声も中声もですか?」

「…」

先生「中声は8小節1拍目まで主題。ということは、3小節目と同じで区切りを示すために入れてもいいのですが、他の同様の部分と合わせることになるでしょうね。ついでに言うと、中声にトリルを付けるのはハードル高い(笑) まず上声だけトリルつけましょう」

「ついでに、8小節目の高いソの運指ですが、何で左手が飛び越えないといけないのでしょうか?」

先生「あれ?どうなってるの?市田先生の運指は時々、私にもよく分かんない(笑) ここは、譜例に記入したように、オレンジを左手で、水色を右手で取ってください。私がこっそり使ってる(!)山崎孝先生の『演奏と指導のポイント』ではそうなってて、その方が自然だと思いますので」

シンフォニア13番 59小節~終結
↑シンフォニア13番 59小節~終結

先生「あとは、わざわざ追加する必要はないみたい。あっ、1か所あった!最後の方、62小節。右手のシに補充されてるトリル。ここはイ短調の属7ですから、いかにも次はイ短調の主和音になってそのまんま終わりそうに聞こえますよね。例えば水色で書き込んだラドラなんかで終わってくれれば、『あ~、カデンツァだったんだな』で終わり。なのですが、本当はカデンツァにまだ入っていなくて、1小節分ひと工夫してからピカデリー終止、イ長調の主和音で終わってますね。62小節のトリルを付けるとフェイントをかける感じが強まって面白いと、私は思います」

「これでスッキリできたので、装飾全くなしの「のっぺらぼう」からのスローテンポの譜読みにも身が入りそうです(^o^)丿」

先生「シンフォニア13番は萌えない、なんて言ってましたけど、結構気に入ってるじゃないの。安心しました」

バッハ以外にはチェルニー40-20をやって、「これ以上やっても、ダレるだけ。40-20は十分練習したので、出来はともかく(!)終了にして、最近やっていない音階的なのをやりましょう」ということになり、次は40-24になりました(*^▽^*)

今回のレッスンは、こんな感じです。
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tag : バッハ,シンフォニア,

弾いてみたい『ベトソナ』リスト~~♪♪

ピアノを志す者ならば、すべからく関心を持つべき『ベトソナ』こと『ベトナムのソナタ』(←どんなストーリーだろう??)、じゃなくてベートーヴェンのピアノソナタ
って、いきなり大袈裟な言い回しでスミマセン(^^;;

私も、ベトソナにはとても関心があります。
その割には、今まで習ったことがあるのは19番(ト短調)、20番(ト長調)、9番(ホ長調)ぐらいで、一人二役のセルフレッスンでは一曲もまだ取り上げていません。今年中に10番(ト長調)をやれればいいなぁとは思っているのですが…。

若いころは、若気の至りで「弾けるものなら32曲全部弾きたい」とまで思っていましたが、最近は関心の対象がもう少し絞り込めて来たような気がします。
そこで、上記4曲以外で弾いてみたいベトソナのリストを作ってみました。というわけで、番号順に早速GO!!

・2番イ長調
あまり人気がないイメージですが、ハイドン風の楽しい曲です(特に1楽章)。ベートーヴェンのピアノソナタで初めてメヌエットに代わってスケルツォが登場した記念すべき曲でもあります。4楽章のロンドも優雅で素敵♪♪いずれ弾く可能性大な気が…。

・3番ハ長調
これも人気ないイメージ(^^;; そして、変な曲(笑) その変なところが癖になるのです。
弾いてみたいけど、手に優しくないので迷います。

・8番ハ短調『悲愴』
どちらかと言うと、一人二役の先生の立場で萌えます。
レッスンポイントが満載な有名曲なので、指導し甲斐がありそうで、レッスン映え(?)すると思います。

・14番嬰ハ短調『月光』
実は私が一番萌えるのは2楽章(変ニ長調のメヌエット的な短い楽章)です。
2楽章に存在意義あるの~~?と思われるかもしれませんが、これがないと単調で退屈な曲になります。CD聞くときにお試しあれ!あと、私の中では2楽章こそ『月光』のイメージです。詩人のレルシュタープさんが1楽章を「ルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」(←日本語が微妙に変だけど、PTNAからそのまんまコピペ)と言ったので通称『月光』になった、というのが定説ですが、2楽章が1楽章に間違ってすり替わって伝わったと勝手に信じてます。
いや、そうはいっても、弾くとしたら全楽章なのですが…。

・15番ニ長調『田園』
ベトソナで一番の萌え曲の一つです(*´▽`*)
この曲を取り上げないとしたらセルフレッスンの存在意義がない(笑)
語り始めたら『月光』どころの騒ぎではなくなるので、以下略。

・18番変ホ長調
地味ですが、かなりお気に入り。
1楽章:舞曲のような3拍子のアレグロ、2楽章:時計が時を刻むようなスケルツァンドな楽しい曲、3楽章:優雅なメヌエット、4楽章:8分の6拍子で爆走する狩りの曲。
15番『田園』と同じく、他の本格的なソナタに比べると多少無謀度が低いのも嬉しいです。

・21番ハ長調『ワルトシュタイン』
全楽章弾きたい!!弾けるものなら…。
3楽章の有名なオクターブのグリッサンドをはじめ、私の処理能力をはるかに超えてます。
もっと能力があれば、レッスン映えしてよさそうなのですが…。

・23番ヘ短調『熱情』
『ワルトシュタイン』と感想はほとんど同じです。
「オクターブのグリッサンド」だけ「プレストのコーダ」に読み替えてください。←手抜き(^^;;

・24番嬰ヘ長調
この辺りからベートーヴェンの作風が変わってくる気がします。
透明感があって、すごく素敵です。かなり萌え曲です。
長さも程よい感じですし、全2楽章なので、セルフレッスンにうってつけ。これをやらない手はない!
ま、いずれ…。

・30番ホ長調
あ~あ、書いちゃった。後期の弾いてみたい無謀曲(笑)
3楽章の変奏曲の主題が美し過ぎて、この世のものと思えないぐらいです(*´▽`*)
よく考えたら、それだけ弾いても十分楽しめるのでは?
あと、私には、2楽章が、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の1楽章の主題をスケルツォにしたように聞こえます。

・31番変イ長調
たぶん、ベトソナ32曲中私が一番好きなのはこの曲だと思います。
無謀でも何でも、30番とは違って「あ~あ、書いちゃった」ではなく、自信をもって「弾いてみたい」と断言できます!
愛らしい1楽章、フーガの4楽章…。バッハの練習に身が入るのは、この曲のフーガを弾きたいがためという面も無きにしも非ずです。

現時点での私の弾いてみたいベトソナリストは以上です~~

tag : ベートーヴェン,ソナタ,

ごくまれにリズム変奏練習をすることも・・・

賛否両論の(と思われる)リズム変奏練習。
敢えて弾きづらくするのが練習になるとか、色々な変奏をすることで指が均等に動くようになるとか、意図は分かります。
でも、「音楽の自然な流れに逆らってるので良くない」という批判があるのは、もっともだと思います。

そういうわけで、私は、基本的には「やらない派」です。
とはいえ、ごくまれにやることもあります。おっかなびっくり劇薬を使ってみようかという感じで(笑)
今練習しているチェルニー40-20とか…。

チェルニー40-20

↑こんな感じの、音楽的流れもへったくれもないような(いや、なくはないのですが)、いかにもな練習曲の場合、抵抗があまりありません。付点、逆付点、3連符などなど。
図にしたほうが分かりやすいですね。
興が乗ってくると、付点では飽き足らず、複付点、逆複付点にしたりもします(図の一番下の段)。
複付点のリズムをしっかり取れると、なかなか快感です(*^▽^*)←本来の目的を見失ってる(笑)

リズム変奏

たま~にリズム変奏練習をしてみて、気づいたことを書いておきましょう。

まず、手がガチガチな段階でリズム変奏練習をすると、たぶん手を痛める。
2年ぐらい前に本格的に再開した際に、「効果があると噂のリズム変奏練習でも」と思い立ってやってみたら、危なかったです。
大人が独学で始めた場合なんかは、やめた方がよさそうです。

それから、音階とか半音階では、私は、あんまり効果を感じませんでした。
いや、ないわけではないのでしょうけど…。
チェルニー40-20みたいな、パラパラ動く感じの曲の方が効果てきめん!!
人それぞれだとは思います。

あと、やり過ぎると感性がおかしくなってくる(^^;;
さっき書いた、「複付点が快感になってくる」みたいな感じで…。

たまに普段と違った練習法を取り入れてみると、色々と発見があって意外と面白いです。
ま、だからといって、「リズム変奏派」に宗旨替えするわけではないのですが。

tag : リズム変奏,

買った覚えのない楽譜が・・・\(◎o◎)/!

探し物をしていると、目的のものがさっぱり見つからず、買った覚えのない関係ないものが出てきてビックリしたりしがちなものです。五線紙ノートとチェルニー30番(←なぜか時々弾きたくなる)のコピーを探しているのですが、まさにそういうことになってます。

これいつ買ったの?な二品に遭遇してビックリ仰天\(◎o◎)/!
おそらく20年ぐらい前と思うのですが…。

その1は『青の時代』(Kinki Kids)ピアノソロ版。
そういや、確かにこの曲お気に入りだったけど、楽譜まで買ってたとは!!
私はポピュラー全然駄目です。シンコペーションが多くてワケ分からなくなるから…(^^;;
借りてきた猫のようにぎこちなくなる(笑)

その2も懲りずにポピュラーで、『first love』(宇多田ヒカル)弾き語り版。
え!?何で弾き語り版なの??
伴奏を頼まれた覚えもないし、自分では歌は歌わないから、無謀にも3段譜的に全部のパートを弾こうと思ったのでしょうかねぇ。
せめてピアノソロ版にしときゃいいものを、何考えてたんだろう。
借りてきた猫にすらならず、もはや猫の置物です。

いや、そんなことしている場合ではなくて…。
五線紙ノートとチェルニー30番のコピー、早く出てきてーっ!!
楽譜のコピーってインクを食うから、再度コピーというのは避けたいところです。
五線紙は、いくらあっても困らないので、あらためて買うとして。
探し物もポピュラーも苦手です!←無理やりまとめてみる

シンフォニア13番、一夜にして脱・「萌えない曲」!!

昨日のレッスン記事で、バッハシンフォニア第13番(イ短調)について、「萌えない曲」だの「飛ばしたい」だの書きましたが、一夜にして(あるいは、舌の根も乾かないうちに!?笑)、気が変わりました!!

以前、予習(という名の遊び弾き)をしていた時は、確かに全く萌えなかったのですが、しっかり譜読みに挑戦してみると、意外と嫌いではないことに気づきました。よく音を聞くと、重なり具合がなかなか美しい。また、構成的にも、テーマやその変形が、2つの声部でずれずに並行に進行する部分が多かったり、興味深く感じました。
実際にきちんと弾いてみないと分からないことも多いものですね。

そして、お気に入りの演奏を見つけたことも大きいです。



↑PTNA音源の、この演奏です。
私は、こんな感じの、しっとりした美しいバッハにとても心惹かれます。
バッハシンフォニア13番に謝りたい気分です(^^;;
3番(ニ長調)に次ぐ「萌えない曲」になりそうな予感が、いい方に外れてくれました。

で、ついでに3番について書いておきますと、私にとっては、弾きづらいし、曲の世界に全然入り込めないし、シンフォニアの中で一番苦手な曲です。たま~に、「ひょっとしたら良さが分かるようになったかな」と思って、改めて弾いてみたりするのですが、やっぱり駄目みたいです。ま、シンフォニアだけでも15曲あるのですから、1曲ぐらいそういう曲があるのも仕方ないことかもしれません。むしろ「1曲しかない」と言うべきかも…。

3番の話はさておき、13番の練習が楽しくなりそうです(*^▽^*)

tag : バッハ,シンフォニア,

セルフレッスン第25回 ハイドンのソナタ、かなり勉強になります

梅雨はピアノライフには天敵です。湿気のせいでピアノの音色は落ちてくるし、レンタル練習室に行くのも何だか億劫(>_<)
ま、大人しく家のアップライトで一人二役のセルフレッスンでもしておきましょう。レッスン自体は昨日やりました。

「まずチェルニー40番は2曲課題になってますけど、今日は40-12だけ見ていただきたいのですが…」←珍しく自主性が見られる(笑)

先生「分かりました。12番、よほど自信があるのか、その逆か分かりませんけど…(笑)」

チェルニー40-12
↑チェルニー40-12。私の天敵、分散和音の練習です!

(弾いてみる)

先生「前よりかなり何とかなってきましたね。でも、指使いをきちんと守ってください。かえって弾きづらい不思議な運指をして自滅してるところ多数です(^^;; あと、鍵盤をガン見しないこと!!」

(少し練習)

先生「跳躍の時なんかで確認にチラ見するのはいいのよ。でも、凝視はいけません。せっかくつかめている鍵盤の空間的感覚が鈍ると勿体ないでしょ?これ、けっこう苦労してる人が多いんだから…。あ、ちょっと待って」

「え?先生、カーテンなんか外して、何を始められるのですか!?」

先生「思い切って、手もとをカーテンで覆ってしまおうかと思って(笑)」←そんなことしたら、カーテンの重みで弾けないΣ( ̄ロ ̄lll)!!

「ひーっ、それは勘弁してください」

(というわけで、さらに練習)

先生「これは、このぐらいにしておきましょうか。合格にしておきます。Nekoushi音楽院プチ・トリアノン校舎は、合格基準がとても甘いのです(って、いつから音楽院になったのだろう)。あ、そうそう、カーテン被せると脅したら、音名を口で唱えてましたね。それで結構です」

チェルニー40-12は、めでたく終了!!
40-20に専念します。

次は、ハイドンのホ短調ソナタです。
今回は、展開部から再現部に掛けて譜読みしました。

「左手のオクターブがどうしてもうまく行きません。提示部の同じ音形もですけど。あと、和音を外しがちで…」

ハイドン Hob.XVI:34 一楽章 51~59小節

先生「上の図の赤枠で囲った部分ですね。練習方法を教えましょう。下の音だけ左手の5の指で弾く。上の音だけ1の指で弾く。16分音符にバラして弾く。この3つで、ポジションが掴めるようになると思いますよ。それから、バラされてる和音は、同時にならす形、つまり、ピンクで囲った形で響きをしっかり覚えましょう。この辺りは属7と減7ばっかりだということが分かると思います。あと、青で印付けた非和声音は伸ばさずきちんと切る。タイついてないでしょ?」

「次は、84~86小節あたりの右手の16分音符のパッセージでオクターブ下降するのが弾きづらいです」

ハイドン Hob.XVI:34 一楽章 82~89小節

先生「丸い矢印を書き込んでおきましたが、薄くて見えづらいですね。ゴメンナサイ、我慢してください。ここは、手首を左回転させる感じです。チェルニーでも頻出でしょ。しっかり応用できなくては」

「終結部は、ウィーン原典版ではほとんど強弱が書いてなくて、どうしたものか悩みます」

先生「ちょっと、112小節あたりから弾いてみてください」

(弾いてみる)

先生「基本的にフォルテで進んで、最後の方でディミニエンドかけて弱音で消えるように終わりましたね。全音のソナタアルバムなんかでもそんな指定じゃなかったっけ?」

「でも、なんだか変化に乏しい気がして…」

先生「そういうことでしたら、別の解釈を考えてみましょうか。ハイドンと言えば、強弱の変化が激しいというか唐突なところがありますよね。さて、どこを弱めましょう?」

「右手、16分音符でジャラジャラ鳴らしていたのが、114小節から単音になって、ミララ、レソ♯ソ♯、と118小節まで下降していく部分を、小さく弾いてみたいです」

先生「そうですね、そこでしょうね。117小節だけは次のフォルテに向けてクレッシェンドしてもいいと思います。あと、この部分はアーティキュレーションにも注意を払わなければなりません。無意識に、2音スラー、1音スタッカートと弾きたくなりますけど(黄緑で表示)、むしろ、1音目テヌートスタッカート、2音目と3音目スタッカートという意識で弾いてみてはどうでしょう?」

「ミ、レ、ド、シ、ラ、ソ、ファ♯の下降音階のラインがくっきり浮かび上がって来ますね!」

先生「そうでしょう?私のハイドンのイメージにはこちらの方が合っています。モーツァルトだったら、迷わず2音スラー、1音スタッカートですけどね。ただ、これは、私の提案は提案として、趣味に任せます」

ハイドン Hob.XVI:34 一楽章 終結部
↑終結部の強弱などをまとめた図

「終結はディミニエンドしてピアノで終わっていいですか?」

先生「この楽章だけで終わるとしたら、それでいいと思います。でも、2楽章が続く場合はまた違った解釈があっていいのでは?」

ハイドン Hob.XVI:34 二楽章
↑2楽章

先生「2楽章は弱音でゆったり始まるでしょう?それなら、1楽章の終わりはフォルテのままリタルダンドもせず駆け抜ける。ほとんど間を置かずに2楽章に入る。ということで、対比の妙を出せると、私は思います。それから、この楽章は後半のリピートも指定されているんですよね。展開部に戻る。展開部の始まりは弱音なので、やはりフォルテのまんまのほうが対比の面白さが出ますよね。後半のリピートを実行するかどうかは別問題ですけど…。色々考えながら、よく譜読みをしておいてください」

「ハイドンのソナタは意外とかなり勉強になりますね」

先生「素晴らしい教材です。教材って言うと一段低く見られがちだけど、変な話ですよね。いい曲だからこそ教材になる。古文の教科書だってそうでしょう?どうでもいいような作品は教材として載りません(笑)」

残りはシンフォニア4番と『献呈』です。
ごく簡単に報告しておきますと、シンフォニア4番は合格。「残ってる曲であんまり萌えない曲ある?」と聞かれたので、それは飛ばしてくれるのかと期待して「13番!」と即答したら、それが次の課題になりました(^^;;←もちろん全て自問自答
『献呈』は、中間部の弾き込みが足りないのが一番の課題ですが、「そろそろ仕上げ(Nekoushi音楽院基準で(笑))に入りましょう」とのことです。

今回のレッスンはこんな感じです。

tag : チェルニー40番,ハイドン,Hob.XVI:34,

子供時代、先生と親とグランドピアノに操られてた

子供の頃に使っていた楽譜を眺めて懐かしむシリーズです。
今回は、楽譜に書いてあった親と先生(1人目)の、ピアノのテクニック以外の書き込みです。

私の親はピアノを全く弾けないせいか、ピアノ自体については完全に先生に任せていたようです。
後で聞いたところでは、先生への注文はただ一つ。「ピアノを嫌いにさせないようにしてください」だけだったらしい。
でも、だからといって、昔の楽譜への書き込みを見てみると、全く放置されていたわけでもないようです。
先生と親の連係プレーでうまく管理されてた(笑)

課題曲ごとに1週間分のカレンダーが書かれてて、各日付に◎とか△とか書いてある。たぶん、これは先生の発案かな。
◎=よく練習した、○=練習した、△=まあまあ、×=やってない、ということだと思われます。
で、時々「先生のおっしゃることをよく守ってしっかり練習できましたね。うれしく思います」などと(皇族みたいな口調で(^^;;)親のコメントが載ってます。
「練習しなさい」と言われた記憶はほとんどありません。うるさく言われなかったので、かえって反発して練習しないということがなかったのでしょう。
でも、しっかり管理されてた。操るコツを掴めば操りやすい子供だったのかも!?

2番目の先生はコワイ人でしたが、この時は親からは放置されてました。
先生がコワイので、追い打ちをかけるのを避けたのかもしれません。
追い打ちをかけないというのは重要らしく、仲道郁代さんのお母さんは「嫌になったらいつでもやめていいのよ」と、おっしゃっていたそうです。で、なかみっちゃんは、それを聞いて「やめるものか」と思ったと、本に書いてらっしゃいました。
あと、2番目の先生のレッスンはあんまり楽しくなかったのに、レッスンはグランドピアノなので誘惑に負けてた(って、変な表現だけど)のも大きいかも。「レッスン行きたくない」って言ったことないんだけど、もし言ったとしても「グランドピアノが待ってる」と返されればコロッと行ったと思われます(笑)

子供時代は、先生と親とグランドピアノにうまく操られて、意外と楽しいピアノライフを満喫していたようです。敢えて不満があるとしたら、受験を理由にレッスンを止めることになって、そのまんま復活させてくれなかったことかな~
ま、自分で「もう一回レッスン受けたい」と言い出さなかったのが一番いけないのだけど…。

いやあ、昔の楽譜を見て思い出に浸るの楽しいわ~
昔のことなので、若干美化されてるかもしれません(笑)

続・自分の演奏って好き?

9か月ぐらい前に書いた『自分の演奏って好き?』という記事の続編です。
その記事では、「自分の演奏は、嫌いとは言えないけど、好きともいえない。でも、自分の家に帰ってきたような感じがする」なんて書いてました。あと、コメント欄で「『自分の演奏とか好きじゃないし』と言いながら、実はツンデレかもしれない」とも…(^^;;

最近は、当時より好きになってきました(*^▽^*)
弾きたい方向性で弾ける頻度が増えてきたということだと思います。ミスしないとかそういう話ではなく(ミスはしまくるし弾けない箇所多数)、表現の方向性ですね。
歌わせ方とか、音楽の波の感じ方とか。具体的に説明するのは難しいのだけれど…。
最近弾いている曲では、『献呈』で特にそう思うことが多いです。
今弾いてる路線で技術が途轍もなくアップして、プロとしてCDを出したら、きっと愛聴盤になってる(笑)←だんだん図々しくなってきた

どいうわけか、弾きながら「これいい」と感じると、背中がほてってくるような気がします。
自分の演奏をいいと思っている自分が恥ずかしいのでしょうね。
鏡を見ながら「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは?」と言っちゃってる的な(笑)
あ、実生活ではそんなことしてませんよ。

ともあれ、自分の演奏を好き(くどいようですが、ちゃんと弾けているわけではありません)と思える機会が増えたのは楽しいですね。
そうじゃなかったら、こんな手間暇とお金のかかる趣味は続きません。
それに、そもそも、少しでも好きだと思える演奏をするのが目的ですもんね。
自分の演奏を厳しい目で見るのはもちろん止めませんが、いいと思った時は遠慮なく(恥ずかしがりながらも)評価していこうと思います。

tag : 自分の演奏好き?,

「音を並べてみました」ってよく言うけれど・・・

練習課題ではない曲(特に無謀曲)を弾いてみたことをブログの記事などで書く時に、つい「音を並べてみました」という表現を、(若干の疑問を感じつつも)使ってしまうことがよくありますね。例えば「今日はグランド練習室で幻ポロの音を並べてみました」とか…。
「弾いてみました」というのは、おこがましい感じがして、そう言っちゃう。謙譲は日本人の美徳だから(笑)
いや、それを言うなら、そもそも無謀曲を弾いてみた話を書かなきゃいいんだけど…(^^;;

でも、よく考えると「音を並べてみました」は、やっぱり、あんまり適切な表現ではない気がします。
先生の注意の定番に「単に音を並べるだけではいけません」っていうのがありますよね。「並べる」というと、石ころかなんかを、ぽつぽつと置いていく感じでしょうか。音楽の流れがないというか、表現していないというか、何も感じていないというか…。

例えば無謀曲を、遊び弾きでもなんでも、敢えて弾いてみるのは、その曲がすごく好きなのでその音楽を感じたいからです。
流れも心もない音並べをしたいわけではないですよね。結果的に音並べや、そもそも並びもせずに終わったとしても…。

「名は体を表す」という言葉もあります。ということは、どんな曲でも「音を並べてみました」ではなく「弾いてみました」(「譜読みしてみました」でもいいけど)と表現する方が、常に正しい意識で弾ける習慣がつくかもしれません。これからはそうしてみよう!と思い立ちました。
「奥ゆかしさ」に憧れていたのに、また一歩遠ざかっちゃったよ~~

次のレッスン曲候補を色々と物色(*^▽^*)

今、レッスン曲として練習している中では、シンフォニア4番、『献呈』、いずれもとても気に入っていて、ずっとレッスン課題にしておきたいぐらいです。
ハイドンのソナタ第34番ホ短調は、昨年2楽章と3楽章をやったので、「1楽章だけが残っているのも中途半端だわ~」という消極的な理由で始めたのだけど、思いのほか面白いです。

シンフォニアはある程度満足したら機械的に進めるのでいいとして、ロマン派枠は、ずっと『献呈』というわけにもいかないですし、次の曲を考えた方が、もっともっと練習に身が入るかもしれません。ハイドンにしても、きっとそうでしょう。
それに、ベートーヴェンとショパンをまだ1回も取り上げていないことに気づきました。意外と、好きなものは後にとっておいて食べる派なのかも…(笑) いや、食べ物の時は好きなものを真っ先に食べている気がする。

そこで、次にレッスンしたい曲を検討してみることにしました。
検討というほどのことでもなくて、曲をピックアップしていくだけですが…。
今のところ挙がっている候補曲は、↓こんな感じ♪♪

1.ベートーヴェン ピアノソナタ第10番 ト長調(第1楽章)
2.ショパン 即興曲第1番 変イ長調
3.ショパン 幻想即興曲
4.ショパン 24のプレリュードより、第3番 ト長調
5.メンデルスゾーン 無言歌より『紡ぎ歌』

ショパンのプレリュード3番は、左手が走り回る軽快で楽しい曲です。
でも、あっという間に終わる曲(もちろん練習期間じゃなくて曲自体の長さ的に)です。そういや、チェルニーの20番台で数曲飛ばして別の曲を代わりにやると決めていたので、それの有力候補として考えることにしましょう。

メンデルスゾーン『紡ぎ歌』は、ホント、楽しそう♪♪
私の中では『献呈』の次はこれなのですよ。なかみっちゃんが昔出演したNHKの『セレナーデ』という番組で弾いた曲順が『献呈』⇒『紡ぎ歌』の順番だったので、(YouTubeで)繰り返し見ているうちに何だか刷り込まれてしまって…(笑)
ん~、でも冷静に考えると、メンデルスゾーンはもちろんロマン派の時代の作曲家だけど、この曲は古典派ちっくですよね。ってことは、ハイドンの次の方がふさわしいのかな。

ショパンの即興曲1番 or 幻想即興曲。
レッスンではこれ以上ショパンを先延ばしするわけにはいかない(禁断症状が出そう…笑)ので、この2曲がポスト『献呈』の本命ですが、かなり迷うぞ!!
昔は幻想即興曲には全くと言っていいほど関心がなくて、弾かなくてもいいや、なんて思っていたのですが、今さらのように心惹かれるようになってきて…。で、昔から大好きな即興曲1番と迷ってます。あれ?どっちか先にやって、順番に両方ともやればいいだけじゃないの?←気づくの遅い

ベートーヴェンのソナタ10番は、ヘンレのピースを入手してしまったぐらいですから、やる気満々です(笑)
ベートヴェンのト長調って、可憐で素敵(*´▽`*)
やっぱりハイドンの次の古典派枠はこれ?それとも『紡ぎ歌』?迷うわ~~

結局、何も決まりませんでした(^^;;
でも選曲考えるのって楽しい(≧▽≦)
あと、背中押してくださるの、大歓迎です(笑)

tag : 選曲,

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プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

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