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レッスン第56回:久しぶりに『変な曲』に御対面(*´▽`*)

梅雨だ猛暑だと言っているうちに、あっという間に立秋を過ぎてしまい、季節は秋ですね。時の流れは速い!!時間を無駄にしちゃいけないわぁ、というわけで、久しぶりに一人二役のレッスン記です。今回は「変な曲」ことベートーヴェンのソナタ第22番を中心に、チェルニーの『毎日の練習曲』第2番、バッハ平均律第1巻17番のフーガを少しずつやりました。

■チェルニーの『毎日の練習曲』第2番~第5リピート・第6リピート

チェルニー 『毎日の練習曲』2番~第5リピート後半&第6リピート

「半音階からアルペジオに入るところ、アルペジオが弾けません(泣)。こんなに弾けなかったのかと自信喪失します。メトロノームMA-2様の力を借りたりして頑張っているのに…」

先生「MA-2!!私の分身♡笑 目盛り、いくつに合わせてますか?」

「スロー練習は8分音符=80ぐらい、速めのテンポは4分音符=72ぐらいです」

先生「弾けていないのでスロー重視でいきましょう。もう一度弾いてみて」

♪♪

先生「全部の音を均等に弾こうとしているのが弾けない原因の第一ですね。16分音符4つを一塊でとらえるの。いくらテンポを遅くしてもそれは守らないといけません。意識する音は各拍頭の音です。残りの3つは極端なことを言うとオマケみたいに軽く流す感じ」

「メトロ様の音につい全部合わせてしまって…」

先生「MA-2の音を1個おきに聞きましょう。拍頭は合わせる、次は聞かなかったことにする(笑)。そのぐらいの意識でちょうどよくなります。『それなら4分音符=40にした方が…』と思うかもしれないけど、たぶんワケが分からなくなると思います」

「そういえば、前回もこの部分を習いましたね。すっかり忘れてました」

先生「え…。私の話は1個おきじゃなくて、全部しっかり聞いてください(^^;; 前回の記録を見てみますと…。『ここは、指が鍵盤をうまく回避できるよう、柔軟性を最大限に発揮することと、鍵盤の打鍵位置を工夫する。具体的には最初の2音は手前を、3音目、4音目と進むにしたがって少し奥のほうを打鍵するようにしてみてください。そして、指使い厳守です。5-4が苦しいと思いますが、5-3としてしまうと、結局、あとが苦しくなりますから』って書いてありますね。いや、まさにこの通りです。付け加えることはありません」

■ベートーヴェン ピアノソナタ第22番~第1楽章

「久しぶりに『変な曲』と御対面です(笑)」

先生「とりあえず弾いてみましょう」

♪♪

「できるようになりかけていたオクターブ地獄の部分が、元の木阿弥になりつつあります(>_<)」

ベトソナ22番 第1楽章 25-32小節

先生「↑ここですよね。2,3か月弾いてないでしょ??それで弾けなくならずに済もうなんて虫のいいこと思っちゃダメ(^^;; でも、集中的に練習していたので、何回か弾けば少しずつ思い出してきます。その上でどうしても引っかかる部分は、取り出して何度も繰り返しましょう。それより、後半とコーダで、冒頭のメヌエット主題が戻って来る時に変奏されているでしょ?そういうところで、元の主題を意識しつつ、左の声部の流れをしっかり追うことができていないのが気になりますね」

ベトソナ22番 第1楽章 126-128小節

「あっ、↑こういう部分ですよね??自分でも何を弾いているのか分からなくなります」

先生「聞いていて、何を弾いているのか分からなくなっているということが、よく分かります。参考までに主題の原型に相当する音を書き込んでおきましょう」

「その音を強調する…。」

先生「のではなくて、実際には均等に弾くんだけど、主題の原型は意識するということです」

「え…\(◎o◎)/!」

先生「で、左手の流れですよね。左手は単に元のまんまの形なのですよ。ここは片手練習が大事ですね」

ベートーヴェン ソナタ第22番第1楽章 終結部

先生「それから、終結部。ここは和声を強く意識する」

「属9⇒属7⇒トニックですよね」

先生「その順番に緊張感がほぐれていくので、そのように弾いてください。ディミニエンドを大事に。スビト・ピアノ(急に弱く)ではないですからね。主和音に落ち着くところで左ペダルを踏んでもいいかも…。グランドピアノのレンタル練習室に行った時にでも試してみてください。1楽章は、あと少しでメドが立ってきそうなので、カールばっかりやっていないで、こっちにも力を入れましょうよ。さらに変な曲、第2楽章が待ってますよ♡笑」

「なんか、変な曲よりマトモな曲を弾きたい気がしてきたのですが…(^^;;」

先生「そ~う??第2楽章は癖になると思うけどねぇ(笑)」

■バッハ平均律 I-17~フーガ

バッハ平均律 I-17 フーガ 10-15小節

先生「主題が内声に出る部分、主題が埋もれると言って苦戦している様子ですが、主題以外の声部を引っ込めることを考えてみてください。主題を歌っているパートをフォルテで、他のパートをピアニッシモで、という練習をしてみましょう。それと、ハミングはいいですね。あとはひたすら弾き込むのみ!!」

「ふと気づいたら、大バッハ様への反抗期が終わってました(^o^)丿」

先生「何年も続いたり絶縁したりするようなことはないと信じてました(笑)。対位法萌えなのにバッハを心底から嫌いになるわけないのよ~~。でも、安心しました」

今回のレッスンは以上です('◇')ゞ


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レッスン第55回:七夕祭りはチェルニー&バッハ♪♪

2か月半ぶりに一人二役のレッスン記をお届けします。タイトルの通り、チェルニーの練習曲2つとバッハの平均律第1巻第17番のフーガを取り上げました。タイトルと言えば、「セルフ」の文字を削ったのは、単に文字数削減のためでして、「ついにリアルのレッスンを受けるようになった」というわけではありません(笑)。それでは、レッスンの模様を覗いてみましょう。

先生「久しぶりにレッスンできるということでウキウキしてます。私たちの教室『プチトリアノン』にも七夕の笹を飾ってみました(笑)」

「ちょっと、ちぐはぐ。じゃなくて、和洋折衷が素敵ですね♡」

先生「で、今日はどの曲を?」

「今日は、カールとバッハをお願いします」

先生「せっかくの七夕祭りなのに、やっぱりカールなのね(^^;; そういえば最近、カール教の集会にばっかり行って、私のレッスンには来てくれなくて…。私とカールと、どっちが大事なの!?」

「何ですか、その、『私と仕事とどっちが大事なの』と恋人に迫るややこしい女みたいなセリフ(笑)」

先生「ちょっとカールに嫉妬してみました(^^;; 久しぶりだと、つい楽しくなって、無駄口が多くなってしまいますね。早く曲に入らないとね」

■チェルニー『毎日の練習曲』~第2番

先生「あ~、半音階地獄ですね」

「左右がオクターブになっているところは何とかなる気がするのですが、3度、正確に言うとオクターブ+3度の部分がワケわからなくなります(>_<)」

チェルニー『毎日の練習曲』2番 第5-6リピート

先生「あっ、この部分ね。左右とも正しい指使いを厳守することがポイントです。練習方法としては、(1)指使いをしっかり覚えこませるためにハイフィンガーでゆっくり、(2)指の動きを鋭くするためにスタッカート練習、(3)片手練習、特に左手。これらを繰り返した後、遅めのテンポで普通に弾く。弾けていなければ、(1)~(3)を繰り返す。弾けていればテンポを上げてみる」

「リズム変奏とかやっていたのですが…」

先生「半音階にはリズム変奏はあまり適切ではないと思います。スタッカート練習の方が遥かにいいので試してみてくださいね。あと、半音階の後、アルペジオになってますが(譜例の最後の小節)、ここ、めちゃくちゃ弾きにくくないですか?」

「はい。どういう嫌がらせかと思います(>_<)」

先生「でも、そういう嫌がらせがカールの魅力なんでしょ?笑」

「右手はまだいいとして、左手がお手上げです」

先生「ここは、指が鍵盤をうまく回避できるよう、柔軟性を最大限に発揮することと、鍵盤の打鍵位置を工夫する。具体的には最初の2音は手前を、3音目、4音目と進むにしたがって少し奥のほうを打鍵するようにしてみてください。そして、指使い厳守です。5-4が苦しいと思いますが、5-3としてしまうと、結局、あとが苦しくなりますから。ちょっと試してみて」

♪♪

「言われたことの意味は分かるような気がしますが、まだ指が全然ついてきません( ;∀;)」

先生「カール教徒らしく修行に励んでおいてください!笑。それから、各リピートを跨ぐときに戸惑いませんか?」

「あっ、まさにそうです。『20回リピートせよ』と指定されているので、1回の練習でリピート1個分しかやらないことが多いのですが、跨ぐときに混乱します」

先生「跨ぐ部分、前後1小節ずつ、計2小節の繰り返し練習もするといいのではないでしょうか」

「は~い、分かりました('◇')ゞ」

■チェルニー『40番練習曲』~第31番

先生「これも半音階地獄じゃないの。こんなに半音階ばっかりやってどうするの?笑 でも、よく考えるとこっちが本来の課題でしたね。久しぶりなので通して弾いてみてください」

「全然練習してないですよ?」

♪♪

先生「左手の半音階が前より良くなってますね。『毎日の練習曲』の効果でしょう。さっきの『半音階ばっかり』発言は取り消します(^^;; 残る難関は右手が半音階を弾きつつオブリガード的に音を鳴らす箇所。下の譜例のような部分です」

チェルニー40-31 19-25小節

先生「この矢印を付けた音ですね。16分音符なので、決して保持しない。チョンと触れて音が鳴ればいい。最悪、鳴らなくてもいいぐらいの気分で…(笑)。大事なのはつられて半音階の粒が歪まないこと。音楽では、少なくとも現代音楽の前衛的なのでない限りは、音には重要なのとそうでないのがあって、音は平等ではありません。民主主義じゃなくて階級社会。でも、その例外の一つが半音階です。なので、曲の中で半音階が使われるとハッとさせられることが多いのです。異質な存在が紛れ込んでくるわけですから。そう考えると、『毎日の…』2番とか、これとか、延々と半音階というのは、まあ非音楽的です(笑)。ただ、指の練習になることは間違いありませんね」

「それで、この部分はどのように練習すればいいのでしょうか?」

先生「あ…。肝心なことを言い忘れるところでしたね(^^;; ここは、あんまり特別な方法はないわね~。指と手首の柔軟性を意識しながらスロー練習あるのみです。その時に半音階の粒を揃えることを最優先に考えましょう。それと、片手練習を増やすこと」

「左手で和音を打つのが相変わらずまだまだ苦手なのですが…」

先生「それも片手練習よね~。あと、あえて波線アルペジオで弾いてみてください。で、波線アルペジオの音のズレをゼロにしたのが普通の和音と考えて、ズレを次第に短くしていくの。そうすると和声を捉えやすいし、力の入れ方も適正になるはずです」

「あと、上の譜例で、右手の上声が長く伸びる部分(緑の色付けた箇所)は…」

先生「そこはしっかり保持してレガートにしてください。上声をよく聞いて。この31番は、頑張ればもうそろそろ終われそうな気がします。そういえば、『40代で40番』の標語を守れそうにないと嘆いてましたけど、最後の曲を含めて2、3曲飛ばす予定なので、ギリギリ達成できるかもしれないですよ。思ったのですが、自分の歳を多い方に数え間違えていたのでは??」

「!!笑 というか、最後の曲を飛ばしちゃったら終わった感じがしません(>_<) さては50番になだれ込ませようという罠ですね」

先生「だって40番って総復習でしょう?それに時間とエネルギーをかけるぐらいなら他のをしっかり弾いた方が合理的です。逆に40番をやるなら、極論すれば、31番の次は全部飛ばして40番でいいぐらいです」

「そんな無茶苦茶な…。でも、そう言われると40番を弾かなくてもいいような気になってきますね。『40代で40番』を何らかの形で達成できる可能性がゼロでないと思うと、やる気が少し復活しました(^_^)/」

■バッハ『平均律第1巻』~第17番のフーガ

先生「シンフォニア3番以来の大スランプという噂の曲ですね。おかしいわね、愛しの変イ長調のはずなのに」

「そうなんですよ。自分でも何でこんなことになってしまったのか分からなくて…」

先生「まずは、弾いてみてください」

♪♪

「テーマが内声に出るときに、どういう風に目立たせたらいいのか分からなくて」

バッハ平均律 I-17 フーガ 10-15小節

先生「↑こういう部分ね。まずね、テーマを目立たせるという発想が間違ってる。目立たせるんじゃなくて『歌う』の。意識が縦にばっかり行っていて、横に流れることを全く忘れちゃってる。それだとポリフォニーの根本がなっていないことになります」

「ひいっ、手厳しい((+_+))」

先生「今後のピアノライフを左右するぐらい重要なことなので、あえて厳しく言ってます。それでね、次に意識すべきことは、テーマ以外の声部を少し引っ込ませること。16分音符が続くフレーズはつい頑張って弾いてしまいますけど、うるさくなっちゃう。それは困る。テーマだけフォルテでその他をピアノで弾く練習をしましょう。それと音価を厳守すること。短すぎても長すぎてもダメ。途切れさせてはいけないと思って、長すぎて次の音と重なるとメロディラインが浮かび上がってきません。意外な盲点かも…。もちろん、何となく伸びてしまっているというのは論外です。譜例の部分を、今言ったことを気を付けて、ごくゆっくりとしたテンポで弾いてみましょうか」

♪♪

「わっ!!少し勘が掴めてきたかも…」

先生「そうそう、その調子、横のラインを意識して。それから、2分音符は、4分音符のタイも同じことですけど、よく響くように弾いてください。音価をよく守って。音価というのはよくできている言葉でして、『音の長さ』だけじゃなくて『音の価値』なのです。音価が大きい音というのは大事な音ということです」

「なんだか大バッハ様への反抗期が終われそうな気がしてきました(*´▽`*)」

先生「多分ね、反抗期というより、弾けていないことへの自己嫌悪だったんじゃないかしら??でも、少しは清々しい気持ちになってもらえたようで何よりです。平均律 I-17は、この夏のうちに終われるように頑張りましょう」

今回のレッスンは以上です~~('◇')ゞ


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NU音楽院は3周年記念です♪♪

NekoUshi音楽院プチトリアノン校(←私のピアノ独学につけた名前)は、5月14日が創立記念日で、今年で3周年になります!!今年は祝典は自粛して、いやネット上の話なので自粛する必要はないのですが、それにプチトリアノンは3密ではないと思うので自粛する必要はないのですが、やはり祝典は自粛して3年前を振り返ってみたいと思います。

まず、NU音楽院創立の伏線は2017年5月3日の記事『レッスン受けようか迷った結果…』にあります。実は当時はセルフじゃなくて本物のレッスンを受けようと思い立って、3か所候補を検討していたようです。

1.え?そんな近くにあったの!?というぐらい近所と思われる教室。
2.家からかなり遠いけど、経歴も華やかで優秀そうな先生。
3.レッスン用のピアノがベーゼンドルファーの教室。

1.については、ご近所さん過ぎるだけに、レッスン課題を放置して無謀曲を弾き漁っているところを聞かれかねない、それは気まずい、とか言って候補から外しました。ま、正解でしょう。

2.については、「その先生のブログを読んでみたら、少し気が強そうというのと、経歴が華やかなだけあってレベルのあんまり高くない生徒のレッスンにはフラストレーションを感じそう」という印象で、敷居の高さを感じたようです。厳しいレッスンは嫌いじゃないので、そこに行ってもよかったんじゃないの?とも思うのですが、今のように副業が慌ただしくなると、家から遠いこともあって、結局、続けることができなくなっていたかもしれませんね。

3.については、ベーゼンドルファーにかなり心惹かれてたみたいですが、先生の手掛かりがあんまり掴めないと…(笑)。

色々と決めかねているうちに、

考えているうちに段々と面倒になってきて、「もう、Nekoushi先生でいいじゃん」って気になってきてしまいました。
つまり、先生の立場で自分のレッスンのメニューを考えて、ダメなところは反省文を書かせる。反省文を書いてブログにアップすればネタに困らないしね。
それだったら、気を使うことないし、気に入らなければクビにすればいい(単なる弾き散らかしに戻ればいい)!笑
模範演奏が不可能なのが重大な欠陥だけど、まあいいや(^^;


という気分になったのが、事の始まりです。この時は、セルフの先生を「気に入らなければクビにすればいい」なんて、お気楽な事を言ってますね(^^:: それが、まさか一人二役の先生役の方が重要キャラに成長してしまうとは!!笑

5月14日が創立記念日というのは、セルフレッスンの第1回が2017年5月14日だったからです。その時の模様は『セルフ・レッスン第1回=教材選び』に記録されています。あらためて読み返してみますと、最初からカール教の萌芽が見えていて、ちょっと笑ってしまいました。先生役がまだ未熟で「左手が意外としっかりしている」などと誤った分析をしているのは御愛嬌ですね(^^;;

そんな感じで始まったセルフレッスン生活。いつの間にか、厚かましくもNekoUshi音楽院プチトリアノン校(略称:NU音楽院 or ねこ
プチ音学院)という名前を付けて、私の生活の中心に収まってしまいました(≧▽≦) 教室、練習室、音楽談義に興じるサロンを兼ねた存在です(*´▽`*)

今回は、セルフレッスンの原点を探訪してみました。もう3周年というべきか、まだ3周年というべきか…。理想のレッスン像を求めて、これからどんな歴史が積み重なっていくのか(←大袈裟(^^;;)楽しみですヽ(^o^)丿


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セルフレッスン第54回:フレージング徹底研究~~♪♪

昨日からGWで少し一息つけるということで、一人二役のレッスンの第54回目を実施しました。今回取り上げたのは、ベートーヴェンのピアノソナタ第28番より第3楽章の序奏部分です。ここだけを、ねちねちとしつこくやりました。早速レッスンの模様を覗いてみましょう。

「自粛生活が長びいて、もはや幽閉されている気分です(>_<) MA先生は幽閉には慣れてらっしゃるかもしれませんけれど…」

先生「…!!そうねえ、革命の時に比べれば、これぐらいは幽閉のうちに入りません。でも、ピアノ弾く気力が少し出てきたということはNUさんも幽閉に慣れてきたということですね。さて、今日はベートーヴェンのソナタ28番3楽章の冒頭でしたね」

ベートーヴェン ソナタ第28番第3楽章冒頭

先生「発想標記を見ておきましょうか。Langsam und sehnsuchtsvoll。意味は?」

「えーっと、辞書、辞書…。ゆっくりと、そして、愛情あるいは憧れを込めて」

先生「そうですね。愛情を込めて、慈しむようにというのがピッタリかもしれません。『憧れ』は辞書的には合っていても、この場合は少し違うかも…。それじゃ、Mit einer Saiteは?」

「ウナコルダじゃないですか?気づいちゃったんですけど、同じ意味の指示をイタリア語で繰り返してますよね。Sul una cordaって書いてある(笑)」

先生「気づいちゃいましたね。左ペダルは踏みっぱなしです。それでは、弾いてみてもらいましょうか」

♪♪

先生「ストップ!!」

「まだ2小節しか弾いてないのに…」

先生「この先を聞かなくても分かりますから。音をただ置いているだけになってる。フレージングもダメだし、リズムもおかしい」

「それ、ほとんど全部じゃないですかΣ( ̄ロ ̄lll)!!」

先生「まず、1小節目の3連符が絡む箇所。ここは16分音符1個と32分音符の3連符3つ分が同じ音価です。16分音符が長すぎ、その分32分音符が速すぎてターンのようになってますね。それだとsehnsuchtsvollになりません。スラーを意識して丁寧に弾く」

♪♪

先生「1小節目の最後のドは自然に巻き取る感じ。音を上向きに飛ばしちゃダメ。巻き取ってきて2小節目のソ♯になだらかにつなげるの」

「2小節目の最後のミも同じことでしょうか?」

先生「基本的にはそうですけど、少しニュアンスが違いますね。2小節目は若干の区切れを感じて。敢えて言えば、1小節目から2小節目にかけてより大きなスラーが重なっていると考えましょう」

♪♪

先生「次は左手。音を置くのもダメだし、ソ♯からシに動いた後で音が上向きに飛んでしまってもダメ。今の弾き方は後者で、スラーを無視して途切れちゃってる。あ、そうそう、オーケストラの曲でチェロのパートを思い浮かべるとイメージしやすいと思うんだけど、オーケストラの曲は聴いてる?」

「聴いてます。あと、弦楽四重奏なんかはどうでしょう?」

先生「もちろんOKです。ピアノ曲ばっかりよりも、弦楽器の曲をよく聞くと勉強になります。それでは、3小節、4小節どうぞ」

♪♪

先生「ここは、右手の8分音符+16分音符2個のリズムで16分音符を慌てて弾かないように。ほんの少しためる意識をもったらどうかしら?」

♪♪

「うっ、ちょっと、ため過ぎたでしょうか?」

先生「確かに…(^^;; 『ためる』は忘れてください。落ち着いて丁寧にということで。左手のオクターブの下降は、やはりチェロとコントラバスをイメージして、音を置くのではなくきちんと流れるように。そして、4小節目に大きくブレスマークを書き込んでおきましたが、ここは半終止で、大きく区切れますね。5小節目から新たな楽想です」

ベートーヴェン ソナタ第28番第3楽章 6-10小節

先生「5小節目から8小節、2枚目の譜例が6小節以降なので、これで言うと3小節目までがひとかたまり。さて、6小節目はスラーが消えていますが、ここはどう解釈しますか?」

「ノンレガートですか?」

先生「それは、テヌート気味?スタッカート気味?」

「テヌート気味でしょうか。あと、わずかにリタルダンド…?」

先生「ああ、そうですそうです!ノンレガートというより、一番高い音、ここは半終止ですけど、そこに向かってそこでエネルギーをせき止めるように重みをかけていくという趣旨で、フレーズとしては5小節から6小節は一つながりです」

「ということは、8小節、2枚目の譜例の3小節目も同じ考えでいいですよね?」

先生「それで結構です。あっ、ただし、こっちは7小節から8小節で音が大きく跳躍するので、ワンフレーズで考えない方がいいかも。その次は、左手に3連符の例の音形が出て来て、次に右手に出て来る。ちょっと話が先走りますけど、対位法的処理の多い主部のアレグロを暗示させますね」

「ここもリズムに注意、3連符をあたふた弾かないように、ですよね?」

先生「もちろんです。そして、左右の掛け合いを意識して。掛け合いが本格化する次の部分まで弾いてみましょうか」

ベートーヴェン ソナタ第28番第3楽章 11-14小節

♪♪

先生「そうそう、その調子。ここの装飾音は拍の前に出した方がリズムが歪まないかもしれませんね。趣味に任せますが」

「ふう、疲れました(*_*;」

先生「だって、調教が楽しいって口走ってたでしょ?笑」

「はあ、確かにそうでしたね。楽しいのは間違いないです(*´▽`*)」

先生「あと、練習のメニューに、ペダルを使わないで指だけでレガートするよう試みるというのを加えておいてください。もちろん、物理的に繋げられない箇所はあります。あくまで『出来る限り』ということです」

「は~い、了解です('◇')ゞ」

以上、今回は恐ろしく濃密なレッスン(調教?笑)になりました!


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セルフレッスン第53回:NU音楽院のプチ・カウンセリング(^^♪

私が私にピアノを習うコーナー。今回は普段とは趣向を変えて、ピアノのテンションが上がらない私のためにカウンセリング(←もちろん一人二役で)をしてみました(^o^)丿

先生「新型コロナで世間はすっかり大変なことになってますね。私もソーシャル・ディスタンシングでプチトリアノンに籠ってます」

「え?ダンシング!!こんな大変な時に踊ってるなんて、さすがMAさま」

先生「ちがーう!!ディスタンシングは【距離をとる】です。本題ですが、ピアノライフが不調になったのは、なかみっちゃん(仲道郁代さん)のコンサートが中止になってしまったのがきっかけでしたっけ?」

「きっかけは、それが大きかったと思います。ただ、今では、無理に開催されて感染者が出たりしたら、なかみっちゃんの社会的立場に悪い影響があったと思うので、中止になって良かったかなと…」

先生「それはそうよ~~」

「遠足が雨で中止になってふてくされている子供みたいで恥ずかしかったと反省してます」

先生「しかも、雨じゃなくて疫病ですからね」

「やっぱり、かかるんじゃないかと不安もあります。それでピアノどころではないというか」

先生「不安は当然だけど不安になりすぎるのも問題よね。でも、新型コロナで命を落とすリスクより、交通事故で命を落とす確率の方が高いんでしょ?」

「・・・」

先生「何か良くないことを言ってしまったかしら?気に障ったら謝ります」

「いえいえ、全然そうではなくて…。道に出るのが怖くなりました」

先生「・・・!!道に出られなくなったら、なかみっちゃんのコンサートが再開されたときに行けなくて困るでしょ?笑」

「わーっ、鋭いですね。少し勇気が湧いてきました。車を恐れずガンガン歩き回ります」

先生「とはいっても、プチトリアノンの庭園とか誰もいないような田舎道なら歩き回ってもいいと思いますけど、くれぐれも街中を歩き回ったりしないようにね。何と言っても相手は疫病ですから。ルイ15世だって天然痘であっけなく逝ったのを御存じでしょう?」

「そう思うと、心配し過ぎても仕方ない気がしてきますね」

先生「いつ革命がおこるかもわからないですしね。その時は一心同体、旅は道連れです」

「・・・!!」

先生「あとは、ソーシャル・ディスタンシングに心を蝕まれたりしてませんか?」

「ヒキコモリはそれほど苦にならないんですけど、何でこんな機会にピアノを弾く気が上がらないんだろう??と自分が恨めしいです」

先生「それは、こう考えてみてはどうかしら?ピアノを弾くということは、表現意欲に満ち溢れていないとできない行為です。たとえ拙い趣味であってもそう。表現意欲が湧くには、あらゆるエネルギーが高まっている必要があるんじゃない?そうなったら、家でおとなしくしてられる?」

「難しいと思います。お店もレストランもレンタルレッスン室も閉まっていることの苦痛が何倍増にもなりそうですね」

先生「なので、今テンションが下がっているっていうのは、いいこと。というか、生き物としての本能が疫病のリスクを察知して、テンションを下げてくれていると思うのね。科学的に正しいのかどうか分からないけど」

「あっ、確かにそうですね!!目から鱗です。一瞬で心が軽くなりました(*^▽^*)」

先生「表現意欲の話で言うと、最近お気に入りで自習しているというチェルニーの『毎日の練習曲』。あれは表現も何もないですよね。音楽的には無内容(笑)。だから続けられるんだと思います」

「毎日ではなく途切れ途切れではありますが」

先生「出来ることをすればそれでいいのよ。ピアノに触れる時間がゼロじゃないからいいじゃない?新型コロナが収束した時に、『毎日の練習曲』のお陰で指の動きが良くなっているといいですね。再始動した時には、譜読みが今より速くなるかもしれないですよ?」

「楽しみです(*´▽`*) あ、でも、期待通りにならなかったら凹みます」

先生「その時は、『新型コロナで落ち着いて練習できなかったからウイルスが悪い!!』と、堂々とウイルスのせいにしたらいいのです」

「かなり気が晴れました。プチ・カウンセリング受けてよかったですヽ(^o^)丿」


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プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇自主練
・チェルニー『毎日の練習曲』2番

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2020年の終了曲
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

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