読むだけでも楽しい『ショパン・エチュードの作り方』

ショパンのエチュードの中から、いずれは2,3曲ぐらい弾いてみたいものです。
チェルニー40番の真ん中ぐらいでひぃひぃ言ってるのに何を言うか、って話ですが、それはともかく…(笑)

というわけで、ショパンのエチュードに関する楽しい本を見つけて、ハマっています(≧▽≦)

フランスのピアニスト、パスカル・ドゥヴァイヨンさんが書いた『ショパン・エチュード作品10の作り方』と『ショパン・エチュード作品25の作り方』です。音楽之友社から出ている本です。訳者の村田理夏子さんはドゥヴァイヨンさんの奥さんだそうで、息が合ってて読みやすいです。

この本、何が楽しいかって、構成が最高です。
全曲を料理に見立てて、それぞれへのレシピの形で書かれているのです。
フランスと言えば料理!ですからね(笑)←これ、著者がそういう意味のこと書いてます。

『ショパン エチュードの作り方』
↑こんな表紙の本です。
見るからにおいしそうでしょ?笑

各曲のレシピは、

(1)今日の献立:演奏解釈の方向性
(2)期待される食効果:上達されるテクニックや音楽性
(3)よりよい消化のために:心と身体の健康を害さないためのアドヴァイス(手を傷めないようにとか、心が折れないようにとか)
(4)作り方:練習のアイディア

という流れです。

雰囲気をお伝えするために、作品10-1から少し抜粋してみると、

【期待される食効果】
指の強さと持久力。引き締まった明確な打鍵のために指が望ましいポジションを取り続けられるよう、広い音程幅に手が柔軟に対処することを学ぶ。

【よりよい消化のために】
柔軟性を欠いた練習は、緊張と痛みを生むことにつながります。手が小さめな場合は、身体的ダメージ(硬直、腱鞘炎など)を極力避けるよう心がけなければいけません。指がまだ弱い場合は…この曲を《将来のプロジェクト》ファイルにしまい、ツェルニーの練習曲を始めましょう。(以下略)

【作り方】
用意するもの
・気品の高さ:大さじ3強
・内面の強さ:薄切り1枚
・忍耐力:適量
・手首の潤滑油:あれば
(以下、具体的な練習方法などが、ユーモアを交えて書かれている)



10-1では「用意するもの」は普通な感じですが、25-1「エオリアンハープ」の「音のまろやかなポタージュスープ(きのこのかわりに音符を)」なんていうのは、実にうまいと思いました。曲によっては、イチゴとかカニのはさみとか、もっと突飛なものが結構出てきたりします。一体どうしたらそういう発想になるのか、ビックリですよ。音楽には、そういう豊かな発想力も必要なのでしょうね。
たまに、フランス人にしか分からないユーモアなのか、イマイチ通じないユーモアも出てきたりするのは御愛嬌ですけど…(笑)

面白おかしいだけじゃなくて、手の軸、肘、手の開閉、手首などについてのテクニックや、詳細で具体的な練習法が解説されていたりして、ショパンのエチュードを実際に弾くことがないとしても、他の曲にも応用が利くかもしれません。
ドゥヴァイヨンさんは手が小さいらしく、そういう点でも、手の小さい多くの日本人にとって参考になりそう。
私の場合ピアノの練習では一人二役で先生役もやってる(というか、実際に文章に書き起こすかどうかの違いだけで、誰でも多かれ少なかれ練習では師弟二役なのではないでしょうか)ので、けっこう使えそうです(≧▽≦)

あと、エチュードのCDを聴く時にも、この本を読んでみると、「ここはこういうことになってるのかー」と、アナリーゼ的というより、演奏者から見たテクニックの面から、より深く楽しめるような気がします。

ま、いつかどれかは弾きたいですし、読んでてそういう気持ちが強くなりました。
え?その前に、ドゥヴァイヨンさんが言うようにまずはチェルニー!?笑
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チェルニー関連本を立ち読み

最近出た『チェルニー30番の秘密』(上田泰史著)という本を書店で立ち読みをしていたら、「大人チェルニー、30代で30番、40代で40番、50代で50番」という標語を思いついてしまいました。(注:本に書いてあったわけではない…笑)

意味は、そのままの通りです。というか、単なる語呂合わせなので、意味はないと言った方がいいかも…(^^;
そもそも、自分自身が30代で30番をきちんと終わらせていないという説得力のなさ。
しかも、最近チェルニーを放棄して、モシュコフスキーの『20の小練習曲』に浮気してる。
あと、60代で60番(めちゃくちゃ難しい上に全然面白くない)をやるのか?って聞かれると、返事に困ります。
もっと困るのは、100番は100歳でやるのか?とか、110番は110歳でやるのか?とか…。

とりあえず思いつきの標語は置いておくとして、『チェルニー30番の秘密』は、チェルニーの練習曲を音楽史の中に位置づけるとどうなるか、熱く語った本です。

チェルニー30番の中には、同時代あるいはそれ以前の音楽のフレーズが色々散りばめられていて、単なる退屈な練習曲というのとは違うらしい。弾きたい曲の似たパッセージを効率よく練習するのが練習曲の意義で、それと単なる「指の訓練」が区別され始めたのもチェルニー以降だとか。鍵盤楽器の曲以外からも弦楽四重奏や交響曲から、チェルニー30番の中の曲に似たフレーズの譜例が豊富に例示されています。読んでいて、チェルニーの練習曲ができた歴史的背景というか必然性みたいなことは分かりました。

それから、チェルニーには「24の性格的大練習曲」というのがあって、リストやショパンのエチュードにつながるような存在のようです。楽譜見たことないけど。
考えてみれば、チェルニーはベートーヴェンの弟子でリストの師匠なのだから、当然「やればできる子」のはずです(笑)

んー、でも、音楽に幅広い関心がまだない子供(というか大人でも)にとっては、チェルニーの練習曲が楽しいかどうか。
この本のキャッチコピーは”もう「つまらない」なんて言わせない!”ですが、微妙かもしれません。
それに、弾いて楽しいというのと、背景を理解して楽しいというのは、意味が違うでしょうし。

私は、チェルニーそれほど嫌いではありません。時々「チェルニーの曲調は文明的じゃない」などと口走りますが…(^^
何年もピアノから遠ざかって再開する時は、まずは最初にチェルニーのお世話になってますから、嫌ったらバチがあたる(笑)

この記事を書いて、立ち読みだけでは物足りなくなってしまい、結局買いたくなってきました。
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Nekoushi

Author:Nekoushi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆レッスン歴は子供の頃と大学生の頃(20年ほど前)に少々。
◆ちゃんと継続していないので完成した曲はありませんが、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇練習中
・チェルニー40-19
・バッハ フランス組曲第6番~アルマンド
・バッハ シンフォニア 3番
・モーツァルト ソナタ ニ長調 K.311~第3楽章

◇保留中
なし

◇2017年の終了曲
・チェルニー40-14、21、15、16、(17)、18番
・バッハ シンフォニア 1、5、6、9、8、11、10、15番
・ハイドン ソナタ ホ短調 Hob.XVI:34~第2&第3楽章
・モーツァルト ソナタ ニ長調 K.311~第1&第2楽章
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