セルフレッスン番外編:トルコ行進曲のテンポどうする?

7月10日の記事『トルコ行進曲、ゆったり目がいい?快速がいい?』の続きです。

モーツァルトのピアノソナタ第11番(K331)の3楽章「トルコ行進曲」のテンポ設定は悩ましいという話から、それじゃセルフレッスンの先生に意見を聞いてみようということになり、尋ねてみたらFAXが来ました。

「次回のレッスンの時にでも」と言ったところ「次はこの曲を弾きたくなったのですか?」と聞かれ「そういうわけではないけれど参考のために」と言うと「それじゃレッスンの時間を使うのはもったいないから」ということで、番外編になりました。
先生は古風なので、メールではなくてFAXなのですね。というか、FAXだとコピペできない…(^^;;

妄想の設定はさておき、御紹介します。

「トルコ行進曲」のテンポをどうするかですが、基本は、やはり楽譜から出発するべきでしょう。
まず、モーツァルトがテンポ設定をアレグレットにしているのですから、それが出発点になります。

この曲で一番「トルコ風」を感じる箇所の一つは、イ長調に転調する部分の左手の伴奏、1拍目がアルペジオで行進曲のリズム(ジャン、タッ、タッ、タッ)を刻んだ部分ではないでしょうか。この1拍目のアルペジオには何としてもしっかり目立ってほしいと思います。これは、トルコの軍楽隊の打楽器(シンバルなど)を模倣していますから…。あまりテンポを速くとり過ぎると、そのように聞こえなくなってしまいます。

コーダの部分には、16分音符2つにスラー、2つにスタカートという、モーツァルトの好きなアーティキュレーションが出て来ますね。このアーティキュレーションが明確に聞こえるようにというのも、テンポ設定の手掛かりになるかもしれません。

それから、楽譜からは離れますが、当時の時代背景を考えてみましょう。この曲ができたのは1783年という説があります。1783年というのは、オスマン帝国(トルコ)がウィーンを包囲した、1683年の第2次ウィーン包囲という事件からちょうど100年に当たります。作曲がそれより数年早かったとしても、約100年であることに変わりはありません。モーツァルトの時代にトルコ趣味が流行ったのは、そうした中、オスマン帝国に攻められた歴史的記憶から来る畏怖と、異国情緒へのあこがれが入り混じった結果でしょう。私は、「トルコ行進曲」のコーダの部分では、トルコの軍人たちがターバンを巻いたオスマン帝国の王侯貴族の前を威風堂々と行進している図を、つい思い浮かべてしまいます。「威風堂々と」ですから、やはり速すぎない方がいいということになります。

モーツァルトがアレグレットと指定した意味は、「トルコへの恐れと憧れを両立させるように」ということなのではないかと考えています。

誰かさん(注:もちろん私のこと)のように技術があやふやな人は、アレグレットでも難しいでしょうから、アンダンテぐらいになってしまって構わないので、その分、リズムを弾ませることでトルコ風を表現すればいいでしょう。



少し張り切り過ぎな先生なのでした(^^;;
そして、「内容の正確さについては保証できません。個人の感想です」だそうです。←TVショッピングの注意書きみたい(;^ω^)

「妄想はさておき」って書いてるけど、全編にわたって妄想なのでは?というのは、言ってはいけないお約束です(笑)
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トルコ行進曲、ゆったり目がいい?快速がいい?

アレグレットってテンポ設定が難しいですよね。
例えばモーツァルトの「トルコ行進曲」(K331の3楽章)とか。

モーツァルトのエキスパート久元祐子先生の本を時々読んでいるのですが、その中によく出てくる「トルコ行進曲」に関するエピソードが面白いというか、恐いというか…。

何でも、若いころモーツァルト愛好家の講座に招かれて「トルコ行進曲」を弾いたところ、アンケートで、

アレグレットの「トルコ行進曲」をプレストで弾くとはなにごと!もっと勉強してから来なさい!

と厳しく批判されたそうです。そんな失礼な人いるのですね(*_*;
アンケート書いた人を勝手に妄想してみると、今で言うと、H○Vとかア○ゾンとかのレビューで、長文で自分に酔ってる感じで評論家ごっこしちゃってるようなタイプ(笑)

いや、そんなことはどうでもいいとして、私自身は、トルコ行進曲はゆっくり目のテンポの方が好みです。アンケートの失礼な人と同じ傾向なのは不本意だけど…Σ(゚д゚lll)
メトロノームで言うと、4分音符=90ぐらい。ピリスさんが若いころに録音したのが確かそんなテンポで、かなりお気に入りでした。
でも、最近、年取ったせいか、少しせっかちになって、「(聴く分には)速いのも悪くないかも」と思い始めてます(^^;;

それに、久元先生の本によれば(意訳ですが)、
・モーツァルトは出版時にアマチュアが演奏することを考慮して、アレグロをアレグレットに一段階下げて指定した可能性がある
・「トルコ風」というのは急速なテンポがふさわしいはず
・有名なCDを聞いてみると4分音符=130ぐらいが多い
ということらしいので、思わず説得されそうになる。←意志力弱い(^^;;

読んでくださった方の好みも聞いてみたいです。
あと、機会があったら、セルフレッスンの時に先生(もちろん私だけど)にも意見を聞いてみようかな(笑)

ハイドン苦手だけど、たまに気になる曲もある―ソナタ60番

何だかハイドンに失礼なタイトルをつけてしまいましたが、弾くのが苦手という意味です。
交響曲とか弦楽四重奏曲とか、聴いてる分には結構楽しいと思うのですが…。

ソナタアルバム3人衆の中では「モーツァルトが苦手」という声をよく聞きますが、私はハイドンが一番お手上げです(だからといってモーツァルトが得意というわけではない)。
ハイドンは、強弱とか曲の流れが唐突だったり、音形が現代のピアノには合っていなくて弾きにくいのかもと感じる部分が多いのが原因かもしれません。

そんなハイドンですが、YouTubeを散策していたら、気になるピアノソナタがありました。
ハ長調のソナタ60番(Hob.XVI:50)という曲で、あまり演奏の機会に恵まれていないらしく、全音のハイドン・ソナタ集にも収録されていないようです。

↓1楽章だけ貼っておきますが、こんな曲です。



ノリがいいのと強弱が唐突なところはいかにもハイドンらしい雰囲気ですが、ハイドンの中ではピアノが普及して来た時代の曲だけに、ソナタアルバムに入っている曲よりもピアノ曲らしいような、というのも変な表現だけど、そういう気がします。
『チャイコフスキーの大ソナタ』に引き続き、私は結構派手な曲が好きらしいです。

他の演奏も探して聞いてみた結果、最初に聞いた、かなり豊かに響かせているこの演奏が一番好みでした。
やはり、曲を気に入るには、最初に出会う演奏にも大きく左右されますね。

「気になる」というのは、もちろん、できれば弾いてみたいということではあるのですが、弾ける気がしないので保留…(^^;
とりあえず鑑賞するだけにしておこうかなと思います。

モーツァルトの不思議な小品「小ジーグK.574」

モーツァルトのソナタ以外のピアノ曲集のCDを聴いていたら、『小ジーグ ト長調 K.574』という曲が、ものすごく気になってきました。
タイトルでは「不思議な」と書いたけど、「変な」というほうが合ってるかも…(^^;

楽譜の冒頭部分はこんな感じ↓
Mozart K574

モーツァルトが1789年にベルリンへの旅行の帰りにライプツィヒの聖トーマス教会に立ち寄ってオルガンを演奏したら、宮廷オルガニストのカール・エンゲルって人が感激して曲をリクエストしたので、彼の記念帳にこの作品を書き残したらしいです。

対位法をしっかり使ったジーグというスタイルはバッハに敬意を表したからでしょうけど、それよりも何よりも、響きが現代音楽っぽい。
最初の2小節で、単音で進行するにもかかわらず、12音(ド、ド#、レ、レ#、…、シ)のうちレ#とラ#以外の10音も使っちゃってるので、12音(無調)音楽のような感じがするのだとか…。
いや、私が発見したのではなくて、偉い学者の先生がそういうことを書いていたので、数えてみたのです(笑)
シェーンベルクあたりがモーツァルトへのオマージュとして書いた曲、と言われたら、納得してしまいそうです。

曲自体を聞いたほうが分かりやすいと思うのでYouTubeを貼っておきます。
1分半ぐらいの小品です。



最初聞いた時は「なんだこりゃぁぁ」と思ったのですが、だんだんクセになってくる感じがします。
短い曲だし、弾き散らかし曲に加えちゃおうかな。というか、楽譜をダウンロードしている時点で弾く気満々のような…(笑)

『新モーツァルト全集 デジタル版』で「K.574」と入れて検索したら、合法的に無料でダウンロードできます。気になる方はどうぞ!
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Nekoushi

Author:Nekoushi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆レッスン歴は子供の頃と大学生の頃(20年ほど前)に少々。
◆ちゃんと継続していないので完成した曲はありませんが、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇練習中
・チェルニー40-17
・バッハ シンフォニア 15番&3番
・モーツァルト ソナタ ニ長調 K.311~第1楽章

◇2017年の終了曲
・チェルニー40-14、21、15、16
・バッハ シンフォニア(1巡目) 1、5、6、9、8、11、10番
・ハイドン ソナタ ホ短調 Hob.XVI:34~第2&第3楽章
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