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言葉の先にある音だけの純粋な世界

ピアノもブログも、最近すっかり調子が狂ってしまっています(>_<)
風邪が長引いて学校を少し長く休むと、治っても行くのが億劫になりがちですが、まあ、そんな感じです(^^;;

さて本題。
最近、新聞のコラムで、なかみっちゃん(仲道郁代さん)の素敵な言葉を見つけたので、ご紹介します。

言葉だけではなく、その先にある音だけの純粋な世界に自分を放り投げていかないと到達できない世界があると思います。

(朝日新聞11月15日付け『折々のことば』より)


このコラムは、以前に取り上げたことがある哲学者の鷲田清一さんの連載です。

音楽って、言葉で説明することも大事。というか、たぶん説明しなきゃダメ。アナリーゼだけじゃなくて(もちろんそれも大事ですが)、イメージを言葉に!でも、言葉で全部説明できるのだったら音楽は要らない。言葉で表現できないことを表現できるのが音楽の素晴らしさです。どこからが言葉の先にある音だけの世界なのか?趣味や遊びで音楽を弾いたり聴いたりするのであっても、そういうことを少しでも考えることができたらいいなぁと思いました。

今、調子が狂いながらも、その中では練習に身が入っているのはシューマンの『3つのロマンス』Op.28の「第2番 嬰へ短調」なのですが、 なかみっちゃんの言葉がピッタリの世界です(*´▽`*)
レッスン記を書くのが楽しみです!!今週の半ばぐらいには書けるといいなぁ♪♪


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tag : 仲道郁代,鷲田清一,折々のことば,

『空想書店』に仲道郁代さん登場

『空想書店』というのは、読売新聞の読書コーナーの企画で、著名人が「店主」となって、1冊の本をピックアップして徹底紹介するコーナーです。決して、私が本を出す妄想をするコーナーではありません(笑) いや、そういうコーナーもいつかは作ってはみたいですが…(^^;;

で、10月14日の「店主」が仲道郁代さんでした!
「聴く」ことの力 臨床哲学試論』(鷲田清一著、ちくま学芸文庫)という本を紹介してくださっています。「ただ受けとめる、「聴く」ということが、他者の自己理解をひらく。人と人とのつながり方や存在を尊重することを、臨床の現場から深く考えさせてくれる」本だそうです。正直、どんな内容なのか見当がつかないのですが…Σ( ̄ロ ̄lll)!!

以下、なかみっちゃんが書いた文をそのまんまご紹介します。

 哲学者カントは書いた。「私の上なる星空と、私の内なる道徳律」。カントを学んだベートーヴェンは晩年に書いた。「われらの内なる道徳律と、われらの上なる星空」。
 「私」と「私達」。「私」は、あなた達の中でワタシと認識される。あなたがいて初めて私はワタシそのものを認識する。そしてあなたも、他者の中で一人のワタシとなる。
 鷲田清一さんの『「聴く」ことの力』で語られる臨床哲学とは、ワタシとあなたの関係の中で見出される生きた哲学である。他者の前に身を置くことによって自分自身もまた変えられるような経験の場。「聴く」という、受け入れる行為がもたらす可能性の哲学。
 そこでは聴くことによって心が響き合う。ここに、私は”祈り”とも言えるような感覚を持つ。ちっぽけな私は、多くのあなた方、すなわち多くのワタシ達の中で生かされている。そして、あなたの内なる声、私の内なる声を聴くことによって、私は私として生きている。生きているという感覚を持つことができる。
 ショパンが祖国ポーランドを去る最後の演奏会。2度と戻ることのなかった故郷。そこで奏でられた協奏曲を、彼のお母さんはどのような思いで聴いただろう。友人たちは?ショパン自身はどんな思いで奏でたのか。そして200年という時を経て、今、私はどんな想いをのせて演奏するのか。それを聴いてくださるそれぞれのあなたは、何を聴くのか。
 言葉で語られるものはそこには何もない。在るのは、鷲田さんの言葉を借りれば、「わたし、あなた、かれといった人称の境界をいわば溶かせるようなかたちで、複数の<いのち>の核が共振する現象とでもいうべきもの」であろう。
 いのち…。言葉にできないほど不確かで、曖昧で、重く、素晴らしいもの。その核が、共振するという現象。
 それはかけがえのない時間だ。そんな瞬間を持つことができたら、人はどれだけ柔らかく強く在ることができるだろうか。
 私は、私の上なる星空を見上げながら、願わくば、上なる星空に包まれながら、私の内なる声を聴き、音に託す。音楽が奏でられ、それを聴くとき、音楽が私たちの魂を共振させてくれることを私は信じる。
 私の空想書店は、そんな経験があるということを感じられる場所となりたい。
(読売新聞10月14日付けより)


 
傾聴することの大事さ、ひたすら耳を傾けることによって「共振」が得られる。なかみっちゃんは音楽を傾聴と共振の媒体として演奏をしているのですね。たぶん、それが演奏哲学なのだと思います。難解な文章でしたが、なかみっちゃんがどんなことを考えながら演奏しているのか、垣間見ることができて良かったです!!人の心に深い関心をお持ちなので素敵な演奏ができるのだと思います。

あと、今の時代、傾聴ではなくて主張することばかりがもてはやされている気がします。出来るだけ多くのことを言った方が勝ち!的な…。そういう今こそ、傾聴の大事さを説いたこの本は重要なんじゃないかなぁと空想しながら、「読んでみたい本リスト」に追加してみます。なかみっちゃんがせっかく推薦してくださってることだし。って、結局そこに行き着く…(笑)

今回の『空想書店』で、なかみっちゃんは、他にも下記の4冊の本を挙げています。
一言紹介が、何とも詩的で美しく素敵です(*´▽`*)
『音楽を愛する友へ』、特に読んでみたいなぁ。どんな文章に感化されたのか、とても知りたいです!!

・『新編 銀河鉄道の夜』(宮沢賢治、新潮文庫)…言葉から天上の音楽が聴こえる。宇宙を美しい響きで震わせることの意味、切なさと美を考えさせる。

・『預言者』(カリージ・ルブラン著、船井幸雄訳、成甲書房)…言葉になった智慧は、言葉にならない智慧の影。心の中でもう知っていることなのだ。

・『八木重吉詩画集』(八木重吉詩、井上ゆかり絵、童話屋)…心の底に透明なしずくが染み込む。哀しいと美しいは同義。感覚の粒子をさらに砕いていくと見えてくる世界。

・『音楽を愛する友へ』(エトヴィン・フィッシャー著、佐野利勝訳、新潮文庫)…後半のB・ワルターの「音楽の道徳的ちからについて」。私はその文章に感化されて生きてきた。




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tag : 仲道郁代,鷲田清一,「聴く」ことの力,

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プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇自主練
・チェルニー『毎日の練習曲』2番

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2020年の終了曲
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

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