FC2ブログ

ドゥシェック『フランス王妃の受難』他

今日11月2日は、マリー・アントワネットの誕生日です。
それにちなんで、ドゥシェック(ドゥシーク)のアントワネットさん関連の曲をご紹介します。ソナチネアルバムでお馴染みの、あのドゥシェックです。

ドゥシェックは1760年に今のチェコ(当時はハプスブルク帝国の領内)で誕生、音楽家の家系らしいです。若い頃、なんとアントワネットさんに気に入られて仕えていたそうです。プチトリアノンで取り巻きの一人としてクラヴィーア弾いてたりしたのかな…。そういうわけで、バリバリの王党派だったのですが、革命が勃発するとロンドンに亡命します。ロンドンでは、ハイドン先生に絶賛を受けたといいますから、かなり才能があったことは間違いなさそう。

さて、今回は2曲取り上げますが、まず1曲目は『フランス王妃の受難』という標題音楽・描写的音楽です。短いエピソードを連ねた11分ぐらいの曲で、王妃の投獄、処刑を経て、殉難者として神格化されるまでを描いています。その中には、子供との別れとか、運命の日を前にした祈りとか、深く心を打たれるものが入っています。グリッサンド的に入る下降音階でギロチンの描写をしていたりとグロテスクな側面も…(*_*;
言ってみれば、ベルばらの最後の最後を音楽にしたようなものですね。

前置きが長くなりましたが、YouTube動画で聴いてみることにしましょう。

まずはフォルテピアノでの演奏です。

弾いているのはチョコのピアニストのようですが、何で仮装してるんだろう??笑 というか、この曲、私も仮装して弾きたいぞ( *´艸`)
それにしても、「ソナチネのドゥシェックさん」のイメージを根底から覆す、ロマン派的な作品ですね。

次はチェンバロでの演奏です。

こちらは、河合珠江さんという方が宝塚のホールで弾いています。2015年ということなので生誕260周年記念(アントワネットさんは1755年生まれ)でしょうか。
チェンバロで弾いてもかなりドラマティックです。

そういえば、この曲は1793年に出版されているのだけど、アントワネットさんが処刑されたのがその年の10月なので、かなり素早い仕事ですね\(◎o◎)/!

次の曲は、ドゥシェックのピアノソナタ 変イ長調 『パリへの帰還』です。
4楽章が特にアントワネットさんに関連があるらしい。というわけで、まずは4楽章です。


なかなかブリリアントな感じです!!
ウェーバーに少し似ているような気がしました。

続いて1楽章です。

和声がかなりロマン派的に聞こえます。シューベルトっぽいかなぁ。
というか、私の萌え調の変イ長調だし、弾いてみたいです!!でも、長いんですよね…。楽譜をコピーするとインクの消費が大変。←心配事はそこか!笑

今日の曲紹介は以上です。
アントワネットさん、ハッピーバスデー!!


にほんブログ村
スポンサーサイト



tag : ドゥシェック,マリー・アントワネット,フランス王妃の受難,

読書メモ『マリー・アントワネットとマリア・テレジア 秘密の往復書簡』

1月ぐらいから「気になる本候補」に入っていた『マリー・アントワネットマリア・テレジア 秘密の往復書簡』 (パウル・クリストフ 編‎、 藤川芳朗訳、岩波人文書セレクション) を、数か月かかって、やっと読み終わりました。そして、読書メモコーナーで取り上げる、記念すべき初の音楽書以外の書籍です!

内容は、書名そのまんまで、マリー・アントワネットと母上マリア・テレジア女帝がやり取りした手紙を集めたものです。1770年にアントワネットさんがハプスブルク家からフランス王太子ルイ16世に嫁いでから、1780年にマリア・テレジアが亡くなるまで、10年間にわたって実に約170通!!

それまで敵対していたフランスとハプスブルク帝国を結びつけるための政略結婚ですから、普通の母子の手紙のやり取りとはワケが違います。テレジアさんは、駐仏オーストリア大使メルシーをアントワネットさんの監視役(というかスパイ)にして、色々報告させて、それに基づいて説教したりアドバイスしたりしています。「人事に介入するな」とか「もっと勉強しなさい」とか「いい加減に遊びはやめなさい」とか「乗馬は控えなさい」とか…。乗馬を控えるというのは、流産しないようにということです。昔のヨーロッパの王侯貴族の夫人は、意外と懐妊に気づかずに乗馬して流産してしまう例が多かったようです。
賭け事をしてはいけませんという説教で「私も熱中したことがありますが、損するばかりでいいことありません」なんて内容のことを書いているのは、思わず笑ってしまいました。あ、血は争えないのか、と…(笑)

テレジアさんの手紙で辛辣なのは、例えば下記の2つのような調子です。
「あなたの美しさ、それは実際にはさほどのものではありません、それにあなたの才能や知識(そんなものが存在しないことはご存知でしょう)、これらによってあなたはみんなの敬愛を得てきたわけではありません。それはひとえにあなたのやさしさと率直さと心遣いによるものであり、しかもあなたがたいそう健全な感覚でもってそうした持ち味を発揮してきたからなのです」
「あなたの幸せは一変するかもしれず、あなたは自分の至らなさのためにこの上ない不幸に陥るかもしれないのです。それはこれまで恐るべき享楽欲に身をまかせ、王妃として身を入れてするべきことに時間を割かなかった結果です」

テレジアさんとしては、ハプスブルク帝国の命運と娘の幸せを願って必死なわけです。
アントワネットさんの方は、母上のお説教にたいして「いや、そういう噂が流れてますが根拠のないことです」的な言い訳をしたりするのですが、優秀なスパイ(!)メルシー伯爵が逐一報告しているから、嘘はあっさりバレてしまう(^^;; 
でも、アントワネットさんって、勉強嫌いなだけで頭が悪いわけではないという印象を受けました。外交とか戦争上の出来事の意味をきちんと理解した内容の手紙を書いていたりもします。後年の革命裁判の尋問での切り返しでも、頭の回転めっちゃ速かったし…。

もちろん、テレジアさんは厳しいだけではなく、愛情にあふれた手紙も沢山書いています。ただ、何事にも優秀な母と、ちょっと危なっかしい娘の、すれ違いがやはり一番印象に残ります。両者それぞれのやり方で、なんとかギャップを埋めようと必死に見えるのですが、そこがまた人間らしくていい。
読むのにかなり時間がかかりましたが、読み応えがありました。読み応えあり過ぎて疲れましたが…(笑)

それから、面白かったのが、あとがきに書いてあったのですが、西洋人は書簡集をあくまで史料として客観的に読み、日本人みたいに感情移入しながら読まないらしいです。ちょっと不思議な感覚です。
手紙つながりで、次はアマデウスの書簡集を読んでみたくなりました。断片的にしか読んだことないので。

tag : マリー・アントワネット,マリア・テレジア,ハプスブルク家,ハプスブルク帝国,

カレンダー
12 | 2020/01 | 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
タグから記事へGO!
キーワードから関連記事に飛べます♪♪

バッハ シンフォニア チェルニー40番 シューマン モーツァルト ショパン 仲道郁代 チェルニー リスト ベートーヴェン K.311 献呈 メンデルスゾーン 幻想即興曲 ハイドン 近藤由貴 レンタル練習室 春の歌 青柳いづみこ Hob.XVI:34 BWV862 ハノン 調律 幻想曲 平均律第1巻 ドビュッシー ブラームス ロマンスOp.28-2 無謀曲 K.331 ららら♪クラシック BWV858 ベトソナ10番 グリーグ フランス組曲 チェルニー30番 湯山昭 ベトソナ 楽譜 ベルサイユのばら シューベルト 選曲会議 こんまりメソッド お菓子の世界 エチュード 調性 和声法 練習曲 インヴェンション 自分の演奏好き? バラード クラビノーバ ワルツ さくらももこ 抒情小曲集 指先から感じるドビュッシー メトロノーム パルティータ バラード2番 ベトソナ22番 四十肩 選曲 アルマンド ムソルグスキー 理想の先生 響ホール イリーナ・メジューエワ ピアニストは指先で考える 変奏曲 D960 交響曲 五十肩 こんまり ヨハン・シュトラウス D959 北九州 植山けい 鷲田清一 左手のための24の練習曲 リサイタル スケール 電子ピアノ グランドピアノ ソナチネ バイエル クレメンティ 展覧会の絵 ウィンナ・ワルツ 中村紘子 「亡命」の音楽文化誌 旅する作曲家たち リズム変奏 久元祐子 ヴァイオリンソナタ スマホ老眼 指マッサージ モシュコフスキー 好きな調 ピアノ椅子 K.574 ブルグミュラー 土田京子 K.334 ドゥシェック 令和 マリー・アントワネット トルコ行進曲 céleste 夜の女王のアリア 曲名の略称 魔笛 吉松隆の調性で読み解くクラシック op.118-5 プチトリアノン ピアノ記念日 ピアニストは面白い D915 op.117-1 間奏曲 山枡信明 op.118-2 妄想 ヴァイオリン op.119-2 変イ長調 小ジーグ クーラウ マズルカOp.7-1 マズルカ Hob.XVI:50 オスマン帝国 感情をこめて弾く 20の小練習曲 スマホ ポロネーズ グランド・ソナタOp.37 ランラン ルービンシュタイン キーシン バックハウス メソッド・タリアフェロ チャイコフスキー カデンツ パスカル・ドゥヴァイヨン ト長調 書き込み アルペジオ 行進曲 マーチ 苦手な曲種 左ペダル ウナコルダ ラデツキー行進曲 ヨハン・シュトラウス1世 ポルカ 教則本 似合う曲 演奏と喋り方 子供の情景 半音階的幻想曲とフーガ ピアノ騒音問題 ツィメルマン タグ 交響的練習曲 楽譜の視覚効果 全音ピアノピース ら抜き言葉 つるかめ算 伝説 m.g. m.s. 電子メトロノーム m.d ヴィルヘルム・ケンプ おんぶにだっこ 田園ソナタ 声部書き分け マリア・ジョアン・ピリス 和声法がさくさく理解できる本 合奏譜 和声法がぐんぐん身につく本 ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら 英雄の生涯 小プレリュードと小フーガ ダイエット K.457 ノクターン 田島令子 フォーレ チェルニー50番 クラ―マー=ビューロー バトン リヒャルト・シュトラウス ピアノ愛好者16の質問 幻想曲あるいはカプリス トンプソン 五線紙ノート 宮川彬良 リスト編曲版 部分練習 整体師 平均律 無言歌 半音階地獄 全調スケール オーストリア国歌 コピー譜 クリアファイル サンタクロース クリスマス イギリス国歌 K.623a 田部京子 折々のことば 川嶋ひろ子 エルガー 上原彩子 クララ・シューマン 伊藤恵 トロイメライ 愛の挨拶 クラシックキャットトートバッグ 好きな作曲家ランキング 島村楽器 ブルグミュラー18の練習曲 お片付け祭り 近藤麻理恵 音楽と文学の対位法 シュタイヤー舞曲 庄司紗矢香 K.533+494 N響 岩城宏之 丑三つ時 哀しみ 永遠のショパン プレイエル アルベニス グラナドス ゆっくり弾き 「聴く」ことの力 電子書籍 三瀬高原音楽祭 楽典 ポーランド マリア・テレジア ハプスブルク家 ベレゾフスキー 高橋多佳子 リシエツキ ピヒト=アクセンフェルト ハプスブルク帝国 ソナタ 似合いそうな曲 ベトソナ28番 ワルトシュタイン カテゴリー 気象病 フランス王妃の受難 復習 K.543 演奏会用練習曲 K.537 K.576 タッチ K.412 手ペシ 恋するクラシック 貴婦人の乗馬 スティリアの女 ブログ スタッカート練習 リズム練習 音色 脱力 クロスリズム イタリア協奏曲 減7の和音 まるむし帳 短音階 導音 ブランデンブルク協奏曲 諸井三郎 駅ピアノ D946 ラ・カンパネラ スマホ認知症 アップライト チェンバロ 

プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンター
にほんブログ村参加中
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
クリックよろしくお願いします<(_ _)>

検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR