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セルフレッスン第51回:『変な曲』ベトソナ22番 第1楽章 徹底解剖!!

さて、またまた間が空いてしまいましたが、一人二役のレッスンコーナーの第51回目です。今回は、今練習している曲の中ではメインとなる、『変な曲』ことベートーヴェンのピアノ・ソナタ第22番を取り上げます。曲の構成を中心に見ていくことにしましょう。

ベトソナ22番 第1楽章冒頭

先生「肩が痛くてあんまり練習できていないそうなので、今日は第1楽章のアナリーゼを中心にやりましょう。まず、形式は?」

「自由な、あるいは変則的なロンドです。同じ主題が何度も出てきます」

先生「大雑把過ぎ…(^^;; ABACABAみたいな感じで言うと…?」

「ABA'B'A''+コーダ、A系統とコーダは冒頭の主題、B系統はオクターブ地獄が素材になってます('◇')ゞ」

先生「ちゃんと正確に把握しているじゃないの~~(笑) それでは順を追って見て行きましょうね」

「冒頭のAの部分はきっちりした2部形式ですよね?」

先生「その通りです。変な曲なんだけど、この部分の構成は意外にもマトモ(笑)。」

「この楽章は『メヌエットのテンポで』と指定されているので、Aは優雅な感じでいいですか?」

先生「そうねえ。あくまで『メヌエットのテンポ』であって、メヌエットそのものじゃないのですよ。メヌエットにしては野暮ったい(笑)。例えばね、3小節目の左手にsfがついてるでしょう。何だか唐突な感じを受けない?」

「あっ、そうですね」

ベトソナ22番 第1楽章 13-15小節

先生「それから、☝Aの後半13-15小節のような音形。これも冒頭の素材から派生しているのですが、畳みかけるようで、優雅からは程遠いよね。でも力強さみたいな魅力はある」

「ベートーヴェンは貴族じゃないから、優雅なメヌエットを書けなかったとか…?笑」

先生「いや、むしろメヌエットのテンポで野暮な曲を書くことで、王侯貴族をからかっている気がしないでもない」

ベトソナ22番 第1楽章 25-32小節

「そうすると、例の☝オクターブ地獄(B)は民衆のエネルギーを表しているのかもしれませんね。あっ、いや、決して革命を肯定しているわけではなくて(しどろもどろ)」←プチトリアノン教室でとんでもないことを口走ってしまったと慌てている(笑)

先生「それはベートーヴェンのせいであって、NUさんが悪いわけではないのですから、そんなに恐縮しなくてもいいのに…。でも、私に配慮してくださるのは、とても嬉しいことです」←ちょうどCSでベルばらを見てたところなので、その気になっている

「MAさま、そのオクターブ地獄の最初がどうしても上手くいかないのですが…。あの具体的に言うと、右手が入る瞬間に混乱します」←同上

先生「ちょっと弾いてみて」

♪♪

先生「漫然と譜読みしてるでしょ?出だし3拍分、3連符で言うと9個分、右手は左手の2オクターブ上で全く同じく『ドドシドシ♭ラソラシ♭』。3拍分遅れて追いかけてるの。その先はそれぞれ独自の動きになります」

「何も考えずに弾いてましたΣ( ̄ロ ̄lll)!!」

先生「頭をよく働かせてください。あと、片手練習と両手練習をよく組み合わせてやりましょう」

ベトソナ22番 第1楽章 30-33小節

「次は☝ここ、オクターブじゃなくなって、右手が6度、左手が1度2度3度、2度3度4度となる部分が弾きづらいです」

先生「おっ、右手と左手の音形の違いを度数のパターンで把握してますね。それなら、あとは手の動きの問題です。丹念にゆっくり繰り返せば大丈夫でしょう。この部分は、リズムに注意ですね」

「ヘミオラ!!」

先生「sfのせいで本当は3拍子なのに2拍子に聞こえます。いかにもベートーヴェンらしいよね。それじゃね、このBの部分、25小節から54小節までの調性の変化を言ってください」

「ハ長調から始まって、変ホ長調、変イ長調(^_^)/」

先生「合ってます。そして、Aと比べて不釣り合いに長いよね。次にA素材が戻って来るA'は70小節なので、さらに15-6小節、推移部が続きます。推移部はBから独立させてbとしても良いかもしれませんね。あと、二部形式のAと対照的に形式がよく分からない(笑)。あえて枠に縛られないことにしたのでしょう」

「A'の部分は、Aと構成は全く同じで、若干の装飾が加わっているぐらいでしょうか」

先生「そうですね。譜例を挙げるまでもないでしょう。次は94小節からのB'です」

ベトソナ22番 第1楽章 94-112小節

「☝B'はBと比べるとかなり短縮されてますね。12小節ぐらいしかありませんね。Bは推移部を除いても29小節ぐらいあったというのに」

先生「ここも長かったらダレるでしょうね。バッサリやっちゃったのは、さすがベートーヴェンだと思います。調性は…」

「ハ長調からヘ長調に変わって、ヘ長調の属7で終止ですっ!」

先生「今日は調性の判定が好調ですね。いいことです(*^▽^*)」

「106小節からA''に入り、Aと同じ素材ながら装飾がグッと増えますね。かなり弾きづらい部分もありますが、訳が分からないというほどではないと思います」

先生「そんな強気で大丈夫なの?笑 137小節からコーダ。これも素材的には同じです。というわけで、オクターブ地獄が印象的なこの楽章ですが、素材としては冒頭の方が全曲を支配しています。特に付点の動機です」

「ベートーヴェンは短いモチーフを重ねて重ねて曲を作るという意味のことを、なかみっちゃんが言ってた記憶があるのですが、こういうことですか?」

先生「そうそう。そういうことですね」

「あと、終結の直前の和音、たぶん属9だと思うのですが、ここで指が届きません(>_<)」

ベトソナ22番 第1楽章 145-154小節

先生「☝ここかしら?ちょっと弾いてみて」

♪♪

先生「左でしょ?ファの単音から属9の和音にフォルティシモで跳躍するところで音を外したらマズイし、かといって、ここで速度を落とすこともできない。全く届かないわけではないみたいなので、追いついてゆっくり、指の場所を覚え込ませるようにすれば何とかなると思います。最終手段は、左のソを間引く。指を痛めそうかどうかは自分で判断できると思うので、任せます」

今回のレッスンは以上です('◇')ゞ
『変な曲』ことベトソナ22番の第1楽章を徹底解剖(大袈裟か?笑)してみました~~♪♪
こうやって記事にしてると、愛着まではいかないにしても、親しみがわきますね。


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tag : ベートーヴェン,ベトソナ22番,

最近の朝練のお供は「変な曲」(^^♪

ピアノの朝練と言えば、私の場合、第1にバッハ、第2にチェルニー、といったところが定番だったのですが、最近は「変な曲」にとりつかれています。「変な曲」というのは、クセになるか途中で嫌気がさして放棄するか、大冒険で選んだベートーヴェンのソナタ第22番(以下、ベトソナ22番)です。

このところ、朝練では、「メヌエットのテンポで」と指示された第1楽章の冒頭を譜読みしていることが多いです。24小節目ぐらいまでは、まあ、それほど難所もないのですが、25小節あたり(厳密にいうと24小節の第3拍目)から始まるオクターブ3連符地獄でいきなり躓きます。

ベトソナ22番 第1楽章 25-32小節

この部分です(>_<)
譜例の最初の小節(25小節)の3拍目、右手が入るところが、何回練習してもダメなんです。部分練習して「おっ、神経が繋がってきたかな」という感触を得て、それならばと冒頭から弾いてみると、やっぱりこの部分で引っかかる。いやもう、何が何だか\(◎o◎)/!

でも、なぜか、バッハとかチェルニーの時より頭に血が上らないんですよね。いいのか悪いのかよく分からないけど、ミスっても笑えてしまいます(^^;; だって、曲調が可笑しすぎるんだもん。「どうせ変な曲だし、仕方ないわね~~」と、変に心の余裕ができてしまいます。その分、上達が遅いのは否めませんが、朝練には持って来いだと思うんですよね。朝からご機嫌だと、一日が楽しく過ぎることが多い気がして…。

興が乗ると、無謀な挑戦のほうの28番第3楽章のスロー譜読みを少しずつやったり、チェルニーの半音階地獄と戯れたりしてます。ホントはチェルニーの今の課題は40-31なのですが、『左手のための24の練習曲』の13番(内容は左手の半音階の練習)に浮気してます。年末のセルフレッスンで先生役の私に「二兎を追う者は一兎をも得ず」と釘を刺されているというのに…。次回は、こってり絞られそうな予感がします。

何はともあれ、選んでよかった、「変な曲」ことベトソナ22番!!笑
こんなにピアノの練習が面白おかしいなんて、ものすごく久しぶり。というか、初めてかもしれません(*´▽`*)


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明けましておめでとうございますヽ(^o^)丿

明けましておめでとうございます。

旧年中はブログを通して楽しい交流を沢山させて頂き、ありがとうございました。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします<(_ _)>

もう耳にタコ、書いている方も指にタコですが(笑)、ベートーヴェン生誕250年の記念イヤーの幕開けです!!

というわけで、今年の音楽初めはそれにふさわしく、弾くのも聴くのも、ベートーヴェンのソナタで一番変な、いやユニークな、22番にしてみました~~。年末の選曲会議で取り上げることが決まった一曲です♪♪

聴いたCDは、なかみっちゃんこと仲道郁代さんのベートーヴェン・ソナタ全集より、第7巻『ワルトシュタイン』(ワルトシュタイン本体以外に、当初同曲の緩徐楽章として作られた「アンダンテ・ファヴォリ」ヘ長調、22番、24番、「エリーゼのために」が収録されている)です。演奏は、なかみっちゃんらしく、あくまで真摯に端正に。なのですが、22番だけに、それがかえって、曲のオカシサを際立たせている感じがしました。もちろん、この路線を目指します!
仲道郁代 『ワルトシュタイン他』 CD

なかみっちゃんの演奏自体はUPできませんが、ジャケットのイメージだけでも雰囲気を味わってください。
季節外れのような気もしないでもないですが、初日の出ってことで…!?

で、22番、弾いてみたというか譜読みを始めました!1楽章(メヌエット)は、唐突に乱入して来るオクターブのユニゾンが大変。2楽章では、カオスな転調の部分など、臨時記号(ダブルフラット)続出で、譜読みが比較的早いことぐらいしか取り柄のない私の、なけなしの自信を木っ端みじんに打ち砕かれましたΣ( ̄ロ ̄lll)!! でも、その部分とか、さっき書いた1楽章のオクターブ・ユニゾンの3連符とか、笑える箇所満載なのです。22番を取り上げることにしたのはいいのですが、ツボにハマって笑い過ぎて練習が進まないなんて前代未聞な事態も起こりかねません(笑)



なかみっちゃんの演奏ではありません(リチャード・グードです)が、一応、音源も貼っておきます。
皆さん、初笑いにどうぞ!笑

というわけで、笑う門には福来る♡
2020年も、よいお年を!!


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プロフィール

NekoUshi

Author:NekoUshi
◆数年おきにピアノがマイブームになり、挫折と再開を繰り返しています。
◆バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンが特に好きです♪
◆レッスン歴は、子供の頃と大学生の頃(25年ほど前)に少々。現在は独学です。
◆独学の記録を時々「セルフレッスン」という名の仮想(妄想?)レッスンの形に仕立てて書いてます♪

練習中&終了曲
◇レッスン課題
・チェルニー40-31番
・バッハ 平均律第1巻17番 変イ長調
・シューマン 3つのロマンス~第2番 嬰へ短調 Op.28-2
・ベートーヴェン ソナタ第22番ヘ長調

◇ベートーヴェン祭り
・ベートーヴェン ソナタ第28番イ長調~第3楽章

◇憧れの無謀曲 寝かせ中
・リスト『バラード 第2番』
・シューマン『幻想曲』第2楽章

◇2019年の終了曲
・チェルニー30-23番
・チェルニー40-27、28、29、30番
・チェルニー左手24-19番
・バッハ シンフォニア14番、12番、7番
・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第10番ト長調~第1楽章
・ショパン『幻想即興曲』
・メンデルスゾーン『春の歌』

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